アートで「生きがい」発見!大牟田の事業所が障害者らを支援
展示された作品を見る菅原さん(右)と橋本さん
福岡県大牟田市新地町の「多機能型事業所ディスカバリー」は、心や体の障害を抱えながら通所している人たちが、絵画や切り絵など好きな芸術で生きがいを見つけたり、社会復帰のきっかけをつかんだりするための支援を行っている。作品は商業施設「イオンモール大牟田」の特設会場で常時展示されており、通所者たちの励みになっている。
自分らしい人生を!
事業所は、同市の「医療法人CLSすがはら」が運営。職業復帰のサポートだけでなく、家庭や日々の生活、地域との関わり、ボランティア活動なども念頭に自分らしい人生を構築できるよう支援している。現在は約20人が通いながら、生きがいづくりにつなげようと、アートやお菓子作りなどに取り組んでいる。
4月に現在地に移転したばかりの事業所には、利用者たちが描いた水彩画や色鉛筆画、デッサン、切り絵などが掲げられている。
EMI(えみ)さんは馬や犬、フクロウといった動物の顔を描くのが得意で、「目がかわいくてぬくもりが感じられる」とファンも多い。「猫の目だけを描いたら、みんなが褒めてくれたので、いろんな動物を描けるようになった」。以前は週に1度の通所だったが、今ではほぼ毎日通う。
庄村紀彦さん(39)は細密な切り絵で見る人を驚かせている。画用紙に下絵を描き、カッターで魚や幾何学模様を刻んでいく。かつては色鉛筆で自動車などを描いていたが、約5年前、切り絵を紹介するテレビ番組を見て関心が高まり、自己流で習得した。「根気とやる気が大切なので、ここだと集中できる」と話した。
アート担当職員の橋本恵里香さんは「ここでは描き方を教えるスタッフはいない。自由に取り組むことで、満足度はさらに高まる」と説明した。
商業施設で公開制作
イオンモール大牟田の1階には、「アートを通じた地域共創の場」をテーマにした「Art Lab.(アートラボ)」が設けられ、事業所の利用者が描いた作品が展示してある。
3月からは、毎週金曜日の午前10時から午後3時頃まで公開制作が行われている。EMIさんや庄村さんら3人は机に画材を広げ、黙々と制作に打ち込む。買い物客らは「すごいね」と声をかけ、しばらく作品に見入る。庄村さんは「ここに来ると励みになる」と喜ぶ。
作品はトイレやレストランエリアの壁面にも展示してある。運営法人の菅原知之専務理事は「発表の場を設けてもらうことで、事業所の取り組みに理解が広がる。豊かな感性で描かれた作品の素晴らしさをより多くの人に知ってもらえるきっかけになる」と語った。
利用者の作品(レプリカ)の一部は販売している。問い合わせは、ディスカバリーのアート担当(080-3999-3575)へ。







