消防の車両や器材をペーパークラフトで再現 大牟田市消防本部がデータを公開
福岡県大牟田市の消防本部職員が、消防車両や消防器材のペーパークラフトを考案し、大牟田市消防本部のホームページ(HP)でデータを公開している。実際に配備されている救助工作車や消火用のホースなどを忠実に再現することができ、子どもから大人まで楽しめる工作アイテムとなっている。
CADの技術をいかして
考案したのは、同本部消防署第3中隊長の古賀公貴さん(46)。高専で建築を学び、卒業後しばらくは建築関係の仕事をしていたため、パソコンの画面上で製図や設計を行う「コンピューター利用設計(CAD)」の技術を持つ。
消防に入ってからはレスキュー隊の経験が長く、様々な救助器材を搭載した救助工作車の活動に関わるなど人命救助に従事してきた。
新型コロナウイルスの感染拡大に伴い、自宅で過ごす時間が増えた2年ほど前から、同本部の救助工作車やヘルメットなどを題材にしたペーパークラフトを制作。同僚や消防署を訪れた人に見てもらおうと職場に飾ったところ、上司から「消防のPRに活用できないか」と提案があり、ペーパークラフトのデータをCADで作成して公開することにした。
消防業務に関心をもって
HPの「#ペーパークラフトの世界」で、〈1〉救助工作車〈2〉ホース〈3〉ホースの先端に付ける「ガンタイプノズル」と呼ばれる器材〈4〉消防士の帽子「アポロキャップ」――の計4種類を紹介している。それぞれのPDFファイルをダウンロードし、A4判かA3判の厚手の紙に印刷して使う。
他にも、担架や酸素ボンベ、救助訓練用の人形などのペーパークラフトも完成しており、順次、データを公開していく。古賀さんは「普段、目にする機会が少ない消防器材のペーパークラフトを通して、消防業務に関心を持ってもらえたらうれしい」と話している。
HPでデータを公開しているほか、同本部の公式インスタグラムでは、一部作品の作り方を動画で紹介している。問い合わせは同本部警防課(0944-53-3540)へ。