郷土の歴史を学んで!大牟田のNPOが炭鉱電車のガイドブック発行

現役時代の炭鉱電車の写真が並ぶページ

 福岡県大牟田市のNPO法人「炭鉱電車保存会」(藤原義弘理事長)は、同市の運送会社・白石ホールディングス(白石政嗣社長)が2024年4月にオープンした「炭鉱電車ステーションゼロ」で保存管理する旧三池炭鉱の炭鉱電車を紹介するガイドブックを発行した。保存会は「炭鉱電車の歴史とステーションゼロの展示資料に関心を深めてほしい」と期待している。

貴重な写真とともに

 保存会などによると、石炭運搬などで使われた旧三池炭鉱の電気機関車は、同市と熊本県荒尾市が、それぞれの炭鉱跡で展示している。民間による展示はステーションゼロのみで、1917年製造の11号(20トン)と37年製造の19号(45トン)がある。

 66年には炭鉱電車の延長は18.5キロ・メートルだったが、97年の閉山後は大半が廃線となった。しかし、大牟田市の三井化学大牟田工場の専用鉄道で2020年まで原料を運び、一時は社員の通勤や一般客も利用したという。


ステーションゼロに並ぶ11号(右)と19号=2024年撮影


 ガイドブックはA4判カラーで36ページ。明治時代に大牟田川河口に掘り込み式の港が開かれ、汽車鉄道が敷設されたことや、ドック内の船に機関車から石炭を積み込む様子が写真と説明文で紹介されている。


 11号と19号の特徴を描いた完成図表や、線路が描かれた大正時代の古地図、明治時代以降に撮影された石炭船積み場、通勤に使われていた様子、解体直前の駅舎など貴重な写真が並ぶ。

 ステーションゼロに展示されている機関車のナンバープレートや各駅の銘板、点検用のハンマーなど工具類、駅に置かれた手回し式電話機なども収めている。

小中学校などに寄贈

 藤原理事長らは大牟田市役所を訪れ、約60冊を寄贈。受け取った関好孝市長は「小中学校や支援学校に配り、大牟田の炭鉱の歴史を学ぶきっかけにしたい」と語った。


関市長(左)にガイドブックを渡す藤原理事長


 ガイドブックは税込み1320円。問い合わせは藤原理事長(090-7446-2202)へ。ステーションゼロは毎月第3土曜・日曜日に開館予定。問い合わせは白石ホールディングス(0944-52-3366)へ。


advertisement

この記事をシェアする