静かに時を刻む明治期の鉄道施設跡 赤レンガの橋梁上に住民の暮らし

九州鉄道大蔵線の施設跡として今も残る尾倉橋梁

 夕暮れ、古めかしい赤レンガ造りのアーチ形トンネルの上に、家屋のあかりが灯る。明治時代の鉄道施設、尾倉橋梁(北九州市八幡東区)だ。


赤レンガ造りのアーチ形トンネル

 郷土史家の前薗広幸さんによると、旧国鉄の前身である九州鉄道が1891年(明治24年)、門司(北九州市門司区)―黒崎(同市八幡西区)間に鉄道を敷設。山すその傾斜地に尾倉橋梁が作られた。


蒸気機関車が走った線路の跡にできた道路

 しかし1902年(明治35年)、海岸寄りを通る戸畑線(現在のJR鹿児島線)が開通し、わずか20年で廃線に。旧線路は道路となり、周辺に住宅が建てられ、今は橋梁だけが残る。


草木が茂った夏の尾倉橋梁(左、9月)と冬の枯れた様子(12月)

 110年ほど前まで、この地に蒸気機関車が走っていた。もしタイムスリップしたら、どんな風景が見られるだろう。空想にふける時間もまた楽しかった。



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