JR九州の新観光列車「ふたつ星4047」が小倉で誕生 西九州をのんびり周遊

報道陣に公開された観光列車「ふたつ星4047」の車両

記事 INDEX

  • 佐賀と長崎をつなぐ"星"に
  • 心地よい車内で豊かな時間
  • 車窓から新しい「美」を発見

 海に映える雲やヨットをイメージした白色系の外装に、きらきらと反射する金色のライン――。西九州新幹線「かもめ」の開業に合わせ、佐賀と長崎を周遊するJR九州の新しい観光列車「ふたつ星4047」が誕生しました。同社の小倉総合車両センター(北九州市小倉北区)で9月15日に報道陣に公開され、23日から運行を始めます。

(写真:大野博昭)

佐賀と長崎をつなぐ"星"に

 同センターは、JR九州の在来線車両の検査や整備などを受け持っています。これまでに、豪華寝台列車「ななつ星in九州」、鹿児島県内を走った観光特急「はやとの風」、熊本県などを巡る「いさぶろう・しんぺい」なども整備してきました。


雲とヨットをイメージした白い外装に、金色の帯が描かれている

 今回デビューした「ふたつ星4047」は、「はやとの風」と「いさぶろう・しんぺい」で使われたキハ40形とキハ47形の車両に大幅な改修を加えました。

 名前の「ふたつ星」には、佐賀と長崎をつなぐ"星"になるように――との願いが込められています。山あいを高速で走り抜ける新幹線に対し、ふたつ星は有明海と大村湾を望む"周回コース"をゆっくりと進みます。


金色を基調に二つの星形が描かれた車体のマーク

 新幹線には時間短縮効果があるものの、それだけで全国からの集客を維持するのは困難です。同社の古宮洋二社長は「地元を楽しむ一つとして私どもの列車がある。リピーターとして(集客を)つなげることが地元にプラスになる」と期待します。

心地よい車内で豊かな時間

 ふたつ星は3両編成。外装は、パールホワイトの車体に太陽のように輝く金色の帯や二つの星形マークがあしらわれています。内装は、窓枠やソファなどに木材を採用し、高級感と落ち着きのある雰囲気となっています。


水戸岡さんがデザインを担当した車内

 担当した工業デザイナーの水戸岡鋭治さんは「お客さまにとって大事なのは車内の心地よさ」と強調します。「海、空、緑がいかに美しく見えるか、インテリアは窓を額縁としてどうデザインするかがテーマ。感動的な景色が心に残る」と語ります。


木製の窓枠やソファなど高級感のある車内

 真ん中の2両目は、乗客が自由に使える共用スペース「ラウンジ40」です。車窓の景色をゆったり楽しむためのソファや、窓側に向いたカウンター席などが配置されています。また、車内販売のカウンターもあり、有明海のノリや佐賀牛をふんだんに用いた弁当、長崎市内の人気洋菓子店のスイーツなどを味わうことができます。


佐賀牛などを使った特製弁当


車窓から新しい「美」を発見

 列車は午前中、佐賀県の武雄温泉駅を出発し、日本一の干満差を誇る有明海や雲仙普賢岳を望みながら長崎駅を目指します。午後は、夕日に輝く長崎県の大村湾を眺め、やきもののまち・佐賀県有田町などを通って武雄温泉に戻ります。


先頭車両の窓ガラスに映る鮮やかな青空

 沿線に住む人にとっては見知った景色でも、車窓から新たな美しさを発見できるよう設計したそうです。水戸岡さんは「大村湾や有明海の景色が日本中に再認識され、世界中に伝わり、九州の旅が楽しいものとなるようデザインした」と話しています。




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