【鹿児島】天文館を舞台にした映画 寺西拓人さんらがPR

 鹿児島市の繁華街・天文館などを舞台とした映画「天文館探偵物語」が、12月5日から全国で上映される。鹿児島県内では11月21日から先行公開が始まり、鹿児島市や姶良市の映画館を諸江亮監督や主演の寺西拓人さん、俳優で鹿児島市出身の大原優乃さんらが訪れ、舞台挨拶(あいさつ)し、見所をアピールした。

「天文館探偵物語」県内で先行公開


舞台挨拶に臨んだ寺西さん(右から3人目)と大原さん(右から4人目)、諸江監督(左端)ら

 映画は、天文館で探偵業を営む主人公・宇佐美蓮と相棒の山下健斗が、シングルマザーの橋口凪(なぎ)と出会い、天文館の再開発問題に巻き込まれていく物語。ロケは2024年5~10月に実施された。全てのシーンが鹿児島市内で撮影され、天文館の街並みや夏の風物詩「おぎおんさぁ(祇園祭)」などの様子も映し出している。

 26日、鹿児島市の「TOHOシネマズ与次郎」で行われた舞台挨拶では、諸江監督と映画初主演となった寺西さん、大原さんと肥後遼太郎さんら6人が登壇した。

地元出身・大原優乃さんも挨拶

 主人公の宇佐美を演じた寺西さんは、観覧した約440人を前に人の温かさが印象に残ったと振り返り、「鹿児島の方々になじみのある景色がたくさん出る映画。県外の方も撮影場所を巡ってほしい」と呼びかけた。橋口役の大原さんは「故郷で芝居するという目標を一つ叶えてくださった大事な作品」と語った。

 舞台挨拶を観覧した同市の公務員女性(33)は「幼い頃から住む鹿児島が舞台で、思い出に残った」と話した。


天文館での無料ライブで映画の主題歌を披露したC&K

 27日には、鹿児島市の天文館公園で、映画の主題歌を担当したシンガー・ソングライターユニット「C&K」の2人による無料ライブが開かれた。2人は県内外から詰めかけた約4000人の前で、主題歌などを披露し、映画の公開を祝った。

ロケツーリズム 鹿児島市が後押し

 鹿児島市は、ロケ地を巡る「ロケツーリズム」で市内に多くの観光客が訪れることを期待し、撮影場所として市役所の一部を貸し出すなど、映画の制作を支援。県内での先行公開に合わせ、PR活動に取り組む。


センテラス天文館で行われているパネル展

 天文館とJR鹿児島中央駅の観光案内所などでは、天文館の各通りやグルメを紹介したガイドマップを配布。また、映画のロケ地を巡って応募するとグッズがもらえるスタンプラリーに加え、センテラス天文館や市役所では映画の撮影の様子を紹介するパネル展も実施されている。

 市観光戦略推進課の大沢晃課長は「映画を通して天文館の魅力が全国に発信され、多くの方々にお越しいただきたい」としている。


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