飯塚山笠振興会は、福岡県飯塚市の夏の風物詩「飯塚山笠」を7月、4年ぶりに開催する。五つの「流(ながれ)」のうち、「新」を除く「菰田」「二瀬」「東」「西」の四つの流は山笠の台飾りを新調して参加する。ただ、期間中の恒例だった「わっしょい祭り」などの市民参加イベントなどは実施を見送る。
台飾り新調も 市民参加イベントはなし
飯塚山笠は江戸時代の享保年間(1716~36年)に無病息災などを願って始まったとされ、飯塚市宮町の曩祖(のうそ)八幡宮の氏子らが受け継いできた。炭鉱閉山などの影響で舁(か)き手が減り、1962年を最後に途絶えたが、71年に市民祭として復活。昨年まで3年間は、新型コロナウイルス感染拡大を受けて開催が見送られた。
飯塚山笠は7月1日の「お汐井(しおい)取り」で開幕。午前0時、同市多田の日若神社近くの川で、男衆が砂をすくい取り、祭りの安全を祈願する。11、13日は各流がそれぞれの地区で山笠をお披露目しながら練り歩く「流れ舁き」が行われる。
最大の見せ場は最終日の15日に実施される「追い山」。最初の「一番山」は午後5時50分に曩祖八幡宮前を出発し、その後、8分間隔で他の山笠が続く。各流とも舁き手は30~40人で、約100メートルごとに交代しながら、市中心部の約2.3キロを駆け抜け、タイムを競う。
「熱い思い、本番で爆発」
振興会のメンバーや各流の山頭(やまがしら)らは6月15日、市役所で記者会見。振興会の安永和之事務局長は「4年ぶりの開催となる飯塚山笠への熱い思いを本番で爆発させたい」と意気込んでいた。
同会は舁き手の募集も行っている。問い合わせは飯塚山笠振興会(0948-23-0404)へ。