宅配便の再配達を減らすことで二酸化炭素の排出を抑え、物流の2024年問題の対策にもつなげる官民のプロジェクトチームが、福岡県宗像市で発足した。市と佐川急便宗像営業所、宗像郵便局、ヤマト運輸北九州主管支店の4者で、宅配バッグの利便性や効果、課題を検証する。
「置き配用バッグ」を検証
プロジェクトでは、市内1500世帯のモニターを募集。対象世帯に、届けた荷物を「置き配」するための宅配バッグを配布し、実際に使ってもらったうえで、モニターと配送事業者にアンケートを取り、使い勝手や課題を明らかにする。
宅配バッグの最大容量は57リットル。はっ水加工が施され、南京錠とワイヤで盗難を防ぐ仕組みになっている。
今回のプロジェクトは、宗像郵便局の働きかけで始まった。市脱炭素社会推進課は「置き配の普及は、配送事業者の負担軽減や脱炭素の有効なツールとされている。効果が確認できれば、次の施策につなげていきたい」としている。