福岡空港(福岡市)で10月1日から、電動車いすをレンタルできるサービスが始まる。同空港では高齢者や障害者、乳幼児がいる家族も気軽に旅行してもらおうと、2019年から車いすやベビーカーの貸し出しを行っており、より快適に移動できる電動車いすも導入する。
歩道走行も可能
電動車いすを製造するWHILL社(東京)が、コンパクト型の車いす(重さ約25キロ・グラム)1台を提供。折りたたみ可能で、タクシーやレンタカーの荷台に乗せられる。最高時速は6キロほどで、歩道で走行できるという。貸し出しは、国内線旅客ターミナル1階の「しょうがい者・こうれい者観光案内所」で行う。
案内所では、NPO法人「バリアフリーネットワーク会議」(沖縄県)が19年から車いすとベビーカーの貸し出しをしている。20年度の車いすの貸し出し台数40台に対し、今年度は4~8月だけで168台と急増。案内所の嶋田英史所長(49)は「利用者のおよそ半分が韓国や香港など海外からの観光客」と説明する。
WHILL社は熊本、那覇空港などでも電動車いすを提供する。杉浦圭祐・法人レンタル事業本部長は、「普段は車いすでなくても足腰が悪かったり、体力がなかったりして旅行が不安な方もいる。家族で気兼ねなく旅行できるよう活用してほしい」と話す。
利用料は1日4000円。問い合わせは案内所(092-624-0888)へ。