山地火災に対応の消防車を嘉麻市内に配備 飯塚地区本部

 飯塚地区消防本部(福岡県飯塚市)は、山地での火災と救助に対応する消防車「山岳支援隊用消防ポンプ自動車」を初めて導入する。日本山岳遺産に認定されている嘉穂アルプスに近い飯塚消防署嘉麻分署(同嘉麻市)に配備し、3月22日から運用を始める。


飯塚地区消防本部が導入する「山岳支援隊用消防ポンプ自動車」

 新型車両は全長5メートル75、幅1メートル92で、四輪駆動のため悪路でも走行可能。小型動力ポンプを搭載し、現場では電動アシストが付いたホースレイヤー(ホースなどを運ぶ台車)に載せ替えて運ぶことで、山中でも速やかに消火態勢を整えられるという。車内にはロープや担架など山岳支援用の資機材を積み、救助にも対応する。

 同本部管内では2024年、林野火災は発生しなかったが、2019年5月には飯塚市八木山で4ヘクタールを焼く火災が起きている。同本部警防課は「(岩手県)大船渡市の火災を見ても分かる通り、林野火災は被害が大きく、初期消火が重要だ。新型車両の導入により、住民の安全、安心の確保を図りたい」としている。


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