博多旧市街の観光拠点整備 冷泉小跡地を有力候補地に

2025.09.08

 JR博多駅近くの歴史的な街並みが残る博多旧市街エリアの魅力向上に取り組む福岡市は、検討してきた同エリアの観光拠点施設の整備について、博多区の冷泉小跡地を有力な候補地とする方針を固めた。施設には、中世博多の成り立ちの展示や歴史・文化を体験できる機能を想定しており、近く市議会委員会に報告する。

 博多旧市街エリアは、歴史的な街並みや神社仏閣など観光資源が豊富な一方で、中世の歴史・伝統を体験できる機会が少なく、情報発信が不足しているなどの課題が指摘されていた。

 同小跡地を候補地に選んだ理由について市は①跡地でみつかった石積み遺構は、11世紀後半~12世紀前半に国際貿易拠点となった博多の港湾施設で、歴史発信の拠点となる②来訪者が多い川端通商店街や櫛田神社に近く、観光の中核となり得る――ことなどを挙げた。

 施設規模は、他の都市の類似の施設を参考に約3500~5000平米を想定。機能としては、中世博多の成り立ちを体系的に紹介する展示や、デジタル技術を活用した歴史・文化の常設体験、ワークショップなどを行う地域交流・学習室、寺社・観光スポットと連携した情報発信などを導入するとしている。


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