【熊本】中小企業フォーラム開催 事業再生のヒント探る

 九州経済産業局などは11月13日、コロナ禍や物価高に直面する中小企業の再生に向けた「中小企業活性化フォーラム」を熊本市で開いた。事業再生の専門家が過去の事例を紹介して意見を交わし、会場に集まった経営者ら約110人が聞き入った。


多くの参加者が詰めかけた中小企業活性化フォーラム

 金融庁の地方銀行担当者は基調講演で、コロナ禍の実質無利子・無担保融資(ゼロゼロ融資)の返済が本格化していることに触れ、「物価高騰や人手不足が重なり、厳しい経営環境の事業者が多い」と指摘。ふくおかフィナンシャルグループ(FG)の担当者は、過去の事例を挙げ、「経営内容を理解した伴走支援が地域金融機関に求められている」と強調した。


トークセッションの様子


 トークセッションでは、2020年7月の九州豪雨で被災し、今年2月に全面営業を再開した熊本県人吉市の温泉旅館「翠嵐楼(すいらんろう)」の川野精一社長らが登壇。「支援機関や金融機関などの協力がなければ再建は不可能だった」と話した。

 フォーラムはオンラインでも配信され、約200人が視聴した。


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