【宮崎】予約制AIバス「宮交のるーと」 宮崎市で実験中

 宮崎交通が、AI(人工知能)を活用した予約制のオンデマンドバス「宮交のるーと」の実証実験を、宮崎市恒久・田吉地区で行っている。時刻表や決まったルートはなく、利用者がスマートフォンなどで出発地と目的地を設定すると運んでくれる乗り合い型の移動サービスだ。同社は路線バスの補完などにつながると期待している。

スマホで予約、乗り合い型


実証実験で使われている車両

 宮崎交通によると、実験は日常の移動をより便利で快適にするための取り組みの一環として企画。ネクスト・モビリティ社が提供するオンデマンドバスサービス「のるーと」のシステムを使い、3月1日から8月31日までの予定で行っている。オンデマンドは注文対応などの意味がある。

 利用希望者はスマホに専用アプリ「のるーと」をインストール。そのうえでJR南宮崎駅や赤江小前など、あらかじめ指定された40以上の乗降場所から出発地と目的地を選んでスマホで配車を予約する。その後、案内された時刻に合わせて出発地で待ち、バスが来たら運転手に予約番号を伝えて乗車する。

 目的地までのルートはAIが適宜最適なものを判断し、専用タブレットでドライバーに指示する。予約は電話でもできる。

恒久・田吉地区で運行

 運行エリアは主にJR南宮崎駅の東側に広がる恒久・田吉地区の約3平方キロ・メートルで、近くの宮交シティまでも走る。運行は毎日午前10時~午後5時。予約は6日前からできる。運賃は中学生以上300円、小学生と幼児、障害者ら150円(幼児は大人らの同伴者1人につき1人無料)。定員は1台当たり9人。

 今回のオンデマンドバスはタクシーのように乗りたい場所と行きたい場所にピンポイントで対応するものではないが、乗りたい時におおむね乗れるなどの機能があるという。宮崎交通は路線バスとタクシーの中間的位置付けの移動サービスとし、住民の移動の活性化を促す効果を期待している。普通2種免許で運行が可能な比較的小型の車両を使うことで、運転手不足の解決も期待できるとしている。

 問い合わせは宮崎交通お客様バス案内センター(0985-32-0718)へ。


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