【山口】警察官のサングラス着用OKに 制服で買い物も

 山口県警は4月1日、パトカーなどで巡回中の警察官のサングラス着用や、制服姿のままコンビニエンスストアなどで飲食物を購入することを認める新制度の運用を開始する。目の保護や店舗への立ち寄り警戒の機会と時間を増やすことが目的で、県警は「職務中の事故防止や、防犯に資する」として理解を求めている。

全国で7例目

 警務課によると、警察官のサングラス着用を認めるのは、兵庫県警や長崎県警などに次いで全国で7番目(1月時点)。色は黒や茶色で奇抜な形でないものに限定し、各署の課長らが使用前に確認する。着用できるのは日中の交通整理や取り締まりなどの街頭活動時で、一般の人と会話する際は外して対応する。


報道向けの発表でサングラスを着用した姿を披露する警察官

 山口県警では、白バイ隊員については訓令で「防じん眼鏡は必要により着用することができる」としているものの、サングラスに関する規定はなく、ほかの警察官は着用を控えていた。

 県警本部で3月27日に事前説明があり、実際にサングラスを着用した警察官が登場。高速隊の松本大地巡査長は「長時間運転すると日光で目が痛くなる。高速道路では1秒でかなり車が前進するため危険だ」と語り、理解を求めた。自動車警ら隊の青木春樺巡査は「サングラスを着用することで周囲の運転者らの一瞬の挙動を見逃さないようにしたい」と語った。

より効率的に巡回

 また県警は、4月1日から制服姿の警察官もコンビニやスーパー、ドラッグストアで買い物することを認める。

 これまでは巡回や点検、犯罪被害防止への協力を呼びかけるために制服のまま店舗に立ち寄ることはあったが、飲食物などの購入はできなかった。いったん職場に戻って上着を着用し、制服が見えないようにしていた。県警は効率的な働き方ができ、休憩時間の確保にもつながるとしている。

 地域のコンビニ店からは新制度を歓迎する声が聞かれた。セブン―イレブン山口吉敷下東店(山口市)のオーナー・山中翔太郎さんは「夜中に駐車場で若者が集まることもあり、制服の警察官が来てくれることは頼もしい」と話した。


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