【大分】石仏を360度観察! 大分市教委が3Dモデル公開
大分市教育委員会が、市内の国指定史跡「大分元町石仏」(元町)や「高瀬石仏」(高瀬)など6件の石仏や磨崖仏の3Dモデルを公開している。360度、あらゆる角度から観察することができ、観光や学術研究、学校の教材などでの活用を期待している。
磨崖仏など6件
3Dモデルは、2023年6月に開設した文化財公開サイト「大分市デジタルアーカイブ~おおいたの記憶~」内にあり、パソコンやスマートフォンから閲覧できる。高精細カメラで撮影したデータを組み合わせ、マウスや指で画像を動かして角度を変えたり、拡大・縮小したりも可能。3月28日に公開を始めた。
まるで目の前
例えば、県指定史跡「曲(まがり)石仏」(曲)は、石窟の入り口に柵がある上、内部は暗く見学しづらい。3Dモデルなら、目の前まで近づいたような距離感で表情などを確認できる。さらに、石窟内の小さな石仏も観察できる。
古い石仏では平安時代後期のものもあり、風化や雨水による浸食を受けている。このため、現在の状態を記録に残す意味もある。
市教委文化財課の小川将史さんは「市内に1000年前の貴重な文化財があることを知ってもらい、郷土愛を育むきっかけにしてほしい」と話している。
3Dモデルが見られるほかの磨崖仏・石仏
・岩屋寺石仏(県指定史跡、上野丘東)
・口戸磨崖仏(県指定史跡、口戸)
・伽藍(がらん)石仏(市指定史跡、南太平寺)