【山口】下関の小中学生に相談ノート 海峡戦士から寄贈

 いじめの撲滅や自殺防止などを目指す山口県下関市のNPO法人・タイガーフークプロジェクトが、市内の小学4年~中学1年生向けの相談ノート「ぶっちゃけの~と」約7500冊を市に寄贈し、7月10日、同市幡生新町の市教育センターで贈呈式が行われた。市教育委員会を通じて夏休み前に児童・生徒全員に配布される。


前田市長(左)にノートを手渡したタイガーフーク


 ノートはA5判の自由帳で、誰にも言えない悩みを抱えた時に思いを存分に書いてもらうことが目的。書くことで気持ちが整理できたり、楽になったりする効果を期待できるという。


 一方で、専門の相談窓口8か所の電話番号なども記載。「からかわれたりするのは本当は嫌」「登校前、おなかが痛い」など心や体のSOSのサインについても説明し、「見逃さないで」と呼びかけている。

 同法人は井上大次郎理事長(49)を始め市民ら14人が所属し、地元特産のトラフグをモチーフにしたご当地ヒーロー「海峡戦士タイガーフーク」による啓発活動を展開。活動の中心であるノートの製作費はイベント出演料や企業・団体の協賛金で賄った。寄贈は2016年から続けており、今回で累計約8万4900冊となった。

 贈呈式では、タイガーフークに扮(ふん)した井上理事長が前田晋太郎市長にノートの一部を手渡した。式後、井上理事長は子どもたちへのメッセージとして「ノートには何でも自由に書いてほしい。たくさんの大人が見守っているので、悩みや困ったことがあれば一人で悩まずに相談を」と語った。


advertisement