【鹿児島】高さ100メートルの複合ビルを鹿児島市に建設

 鹿児島市加治屋町の市街地再開発計画で、高さ100メートルの複合ビルが建設される見通しとなった。ビルは1、2階に商業施設やオフィス、3階以上に分譲マンションが入る見込み。2027年度に着工し、30年度に完成する予定という。

2027年度着工 30年度に完成予定

 同市の市街地まちづくり推進課によると、建設地はJR鹿児島中央駅と天文館を結ぶ「電車通り」に面する加治屋町1番街区。ビルは地上26階建てで、延べ床面積は約5万2600平方メートル。3階以上には約420戸が入り、ビルの隣には立体駐車場も建設される。市民や観光客の憩いの場として、ビルの両端には広場が設けられる。総事業費は200億~300億円の見込み。


複合ビルのイメージ図(鹿児島市提供)

 加治屋町1番街区では、21年に家電量販店が閉店。その後、同街区の土地の約半分を所有するJR九州などの地権者が再開発に向けた協議を始め、今春に再開発準備組合を設立した。

 再開発を支援する市は7月2日、住民説明会を開いた。近隣の住民ら約40人が参加し、市職員が都市計画案の概要や今後の流れを説明。質疑応答では「加治屋町交差点付近は夕方になると渋滞する。(再開発で)大渋滞になってしまうのではないか」などの懸念の声も出た。

 説明会の終了後、同課の木ノ上克明課長は「住民の貴重な意見を関係機関に伝えて検討していきたい」と話した。

 市は説明会で出された意見や同組合の案を基にした市案を市都市計画審議会に諮り、8月中にも都市計画をまとめる。同組合が基本設計や資金計画を作成する際には補助金を出す方針だ。

 下鶴隆央市長は2日の定例記者会見で、「鹿児島中央駅から甲突川までの人の流れをつくり出し、市民と観光客が楽しめる憩いの場になれる」と期待を示した。


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