【佐賀】県産のブランド蜂蜜 「さが8みつ」がデビュー!
佐賀県内の養蜂家らでつくる県養蜂組合協議会(嶺川敬亮会長)が、県産蜂蜜のブランド化を進めている。糖度や花粉の遺伝子情報など八つの基準を満たした蜂蜜を「さが8みつ」として商品化し、販売をスタート。関係者は「消費者の手が届く価格で高い品質を保証した蜂蜜を届けたい」と思いを強くしている。
同協議会によると、さが8みつのプロジェクトは2022年に発足。生産者らのもとに、消費者から「本当に佐賀でとれた蜂蜜なのか」などの声が寄せられていたことから、科学的なデータに基づいて県産であることをPRしようと、さが8みつの商品化に乗り出した。
糖度や花粉の量・・・ 八つの基準満たす
さが8みつは、糖度81度以上といった基準に加え、花粉の遺伝子を分析して蜜源植物との適合性を確認したり、採蜜した場所や日付を記録したりして、トレーサビリティー(履歴管理)を重視する基準を設定。2年かけて県内5か所で花粉検査を行い、データを蓄積してきたという。2025年産のさが8みつは約500キロを収穫した。
「はちみつの日」(8月3日)に合わせて、3日に販売をスタート。佐賀市のゆめタウン佐賀で試食やサンプルを配布するキャンペーンが行われ、多くの買い物客らが行列を作った。試食した小城市の女性は「甘くておいしく、子どもに作るホットケーキなどで使いたい。野菜も産地を気にするが、安心・安全に手に取ることができそう」と話していた。
同協議会の母体・県養蜂協同組合副組合長で、プロジェクトリーダーを務める岩松宏明さんは「消費者に納得して食べてもらえる蜂蜜を作りたい」と意気込む。花粉情報の分析を続けながら県産ブランドとして確立させていくという。「十分なデータをそろえるにはまだ時間がかかるが、養蜂業界が盛り上がるきっかけにもなればうれしい」と話している。
さが8みつは140グラム入り880円(税込み)。当面は、岩松さんが代表を務める岩松養蜂店(佐賀市鍋島町)で販売する。