【宮崎】西都市の「有田牛」がステーキの国際品評会で金賞
宮崎県西都市の有田牧畜産業が生産するブランド牛「有田牛」が、世界規模のステーキ品評会「ワールド・ステーキ・チャレンジ」で県内初となる和牛部門の金賞を受賞した。有田米増社長は「牛が健康になれば人の健康にもつながると、エサや水、環境(への影響)にもこだわってきた。失敗だらけの中、皆さんに認められてありがたい」と話している。
和牛部門で県内初
同社や県によると、同品評会は2015年から毎年開催されており、各国のステーキ生産者や輸出業者ら500社以上が参加して食肉の品質などを競っている。
有田牛は今年9月にオランダで開かれた品評会の和牛部門で、肉の締まりなど生肉の評価だけでなく、シェフが全サンプルを同一条件で調理した上で味や香りも含めた審査を受け、オーストラリアやオランダを原産国とする和牛が多数を占める中、金賞を得た24品の中に見事選ばれた。
さらに有田牧畜産業としても、肥育方法や持続可能性、地域貢献などを評価するカンパニーアワード(牛100頭以上の肥育牧場部門)のグランプリ(世界一)に輝いた。
受賞を機に海外の業者からも問い合わせが来ているという。特に期待されるのが、イスラム圏への輸出だ。有田社長らが設立したSEミート宮崎(西都市)は、県内で初めてイスラム教の戒律に基づき製造したことを証明する「ハラール認証」の基準を満たす食肉処理施設を備え、既にカタールやクウェートに輸出している。同品評会は中東などイスラム圏での影響力も高いという。
有田社長らは12月10日、県庁を訪れ、河野俊嗣知事に有田牛を振る舞って受賞を報告した。舌鼓を打った河野知事は「金賞を取った牧場があるというのは海外にアピールできる材料。食という宮崎の強みの中でも宮崎牛は最大の売りの一つで、県としてもありがたい」と受賞を歓迎していた。
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