【大分】良い新年へ 豊後二見ヶ浦で大しめ縄を張り替え

 初日の出の名所として知られる大分県佐伯市上浦の豊後二見ヶ浦で、今年も夫婦岩を結ぶ大しめ縄が張り替えられた。半世紀以上続く恒例行事で、元旦には毎年、県内外から多くの人がご来光目当てに訪れている。

 大しめ縄は、長さ約65メートル、最大直径約75センチ、重さ約2トン。合併前の旧上浦町時代の1969年、同町の野球チームがまちおこしの一環で地元住民らに呼びかけて始まった。上浦地域には水田がないため、材料のわらは、当時姉妹提携していた旧荻町(竹田市荻町)から毎年届けてもらっている。

 作業は12月14日、隣接する市立東雲中の裏庭で行われた。住民や市外の参加者ら約400人が、願い事を書いた「願い事札」を黄金色のわらに編み込むなどし、約5時間半かけて完成させた。大しめ縄は、参加者らが女岩(高さ10メートル)まで運び、約1時間半かけて男岩(同17メートル)にかけた。


夫婦岩にかけられた大しめ縄

 初めて参加したという東雲中1年の女子生徒は「思った以上に長くて大変だったけれど、みんなで声をかけあって作業したので楽しかった」と話していた。

 大しめ縄は、12月24日~来年1月4日の午後5時半~10時にライトアップされる。大みそかは翌1月1日の朝方まで点灯するほか、同日午前6時半から約2000発の花火を打ち上げる。来場者には甘酒などが振る舞われる。

 主催する豊後二見ヶ浦事業実行委員会の児玉輝彦・実行委員長は「願いを編み込んだ。良い新年を迎えてもらいたい」と話している。


advertisement