七五三の「お祝い」諦めないで! 母子家庭の着付け・撮影を無料で

「Re:753プロジェクト」公式サイトのトップ画面

 福岡市中央区の写真スタジオ経営者や住民らでつくる実行委員会は、経済的な事情などで七五三のお祝いができなかった母子家庭に、着付けや写真撮影を無料で楽しんでもらうプロジェクトを8月に行う。実行委は「家庭環境に左右されずに、人生の節目や成長を祝い、祝われてほしい」と願っている。

地域で見守る子どもの成長

 7月18日、同区の鳥飼八幡宮。実行委が開いたキックオフの催しに、4~11歳を育てる母子家庭4組が招待された。彩り豊かな和装に身を包み、ランウェーに見立てた境内の一角でファッションショーに臨んだ。

 この後、ひとり親で子育て中のタレント・スザンヌさんらが対談。「シングルマザーになり、孤独を感じることもあったが、地域の人から声を掛けられ、気持ちが楽になった」と語った。


自身の経験を語るスザンヌさん(中央)ら


 日本髪に結い上げた娘(11)と一緒に参加した福岡県久留米市の会社員・西田有佳利さん(40)は「娘が7歳の時には余裕がなく、七五三を祝えなかったのがずっと気がかりだった。今日は成長を実感し、会場からも祝福してもらえてうれしかった」と笑顔をみせた。


Re:753「福岡から全国に」

 こども家庭庁によると、死別や離婚による母子家庭数は全国に64万世帯。2020年の平均収入は236万円で、300万円未満が7割。経済的事情などで、子どもの体験が限られる「体験格差」を指摘する国などの調査結果もある。

 今回の「Re:753プロジェクト」を発案したのは、写真スタジオ「Acestudio(エーススタジオ)」を同八幡宮に構える貞末真吾さんら。貞末さんは、七五三の家族写真を撮影する中で、経済的なゆとりがなく、お祝いができない母子家庭がいる現状に気付いた。協力を呼びかけて企業などからスポンサーを募り、プロジェクトの実現にこぎつけた。


公式サイトに掲載している無料撮影の案内


 8月の平日に、着付けやヘアセット、写真撮影などを母子家庭の親子30組に無料で実施。10歳用までの着物を着用できる子どもが対象で、日時はスタジオ側が指定する。


 貞末さんは「七五三を祝えなかったことを負い目に感じる母親もたくさんいる。地域で支え、子どもの成長を祝う文化が福岡から全国に広がってほしい」と話している。

 問い合わせは実行委へ。申し込みはLINEで先着順で受け付けている。


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