子どもたちが暮らしていける島に! 宗像で「地島天然わかめ」の収穫がスタート

海底と船を何度も往復し、手刈りしたわかめを船上に

記事 INDEX

  • ふるさとへの思い
  • 総出で鮮度を守る
  • 今季の出来に笑顔

 福岡県宗像市の地島(じのしま)の沖でとれる「地島天然わかめ」の初漁が3月9日、現地で行われました。1日解禁の予定でしたが、しけで海に出られない日が続き、この日ようやく初漁を迎えました。


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ふるさとへの思い

 地島天然わかめは、宗像市の本土と地島の間にある浅瀬に自生します。地元の漁師が「曽根」と呼ぶ場所で、玄界灘と響灘がぶつかり合う激しい潮流とふんだんに浴びる太陽の光によって、豊かな香りと柔らかな歯ごたえの良質なわかめが育ちます。

 漁は4月中旬頃まで続きますが、初漁から2週間以内に収穫されたものは特に質が高いとされます。約60年前から、同じ海域でとれたわかめは宗像大社を通じて皇室に献上されています。


わかめが水揚げされると、すぐに選別作業が始まる

 宗像漁協地島支所や島の漁師たちが6年前から「地島天然わかめ」としてブランド化に取り組んでいます。そこには、人口が減りつつある島で生まれた子どもたちが漁師として生活していける環境を整え、人の暮らしがある島として将来に残したいという強い願いが込められています。


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総出で鮮度を守る

 初日は早朝から2人1組になって一斉に出漁。漁師たちは素潜りし、良いわかめだけを選んで手刈りします。海底と船を何度も行き来しながら、船にわかめを積み上げていきます。潮流が速く、船を操る相方との呼吸も大切です。

 船が港に帰ってくると、護岸に積まれたわかめの周りを囲むように、総出で赤葉やメカブを切り分けます。選別を終えたわかめは浜辺の小屋に運び、海水を沸かした釜で湯通しし、冷たい海水で一気に冷まします。


釜ゆでして鮮やかな緑になったわかめを冷水に

 この「締め」の作業がわかめの善し悪しを左右するそうです。その後、葉と芯を分ける「芯抜き」、さらに「塩漬け」とすべて手作業で、鮮度を落とさないよう、その日のうちに終わらせます。


わかめの葉と芯を分ける「芯抜き」


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今季の出来に笑顔

 漁師になって65年という「福栄丸」の中村進一さん(80)は、妻の須美子さん(74)と出漁。昨年の初漁に続き、今年も一番に港に戻ってくると、「色がいい。まあまあの出来だな」と笑顔を見せました。


港に戻ってきた中村さん夫婦

 地島天然わかめは100グラム入りで税込み712円。4月頃から「道の駅むなかた」で販売される予定です。問い合わせは宗像漁協地島支所(0940-62-1172)へ。


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