玄米コーヒーでホッと一息 北九州のお米屋さんが苦みとコクを再現
記事 INDEX
- 玄米を焙煎してコーヒー風味に
- コロナの閉塞感を新商品で打破
- 米がもつ甘さや香りも楽しめる
北九州市小倉北区香春口の梶谷米穀店が、玄米を焙煎(ばいせん)してコーヒー風味に仕上げた独自の「玄米コーヒー」を開発しました。新型コロナウイルスで飲食店向けの米の販売が落ち込む中、店主の梶谷登さんは「コロナで暗い気持ちになりがちですが、栄養豊富な玄米の飲み物でホッと一息ついてほしい」と話しています。
コロナの閉塞感を新商品で打破
市内約50の飲食店と取引がある同店では、コロナ禍による飲食店の休業や時短営業で、昨年の売り上げが例年より3割減ったそうです。
米の幅広い知識を有する「三ツ星お米マイスター」の資格を持つ梶谷さんは、コロナの閉塞(へいそく)感を打破するような新商品の開発を模索。ビタミンB1などが豊富で栄養価が高い反面、炊飯に手間がかかって食べにくいイメージのある玄米を気軽に楽しんでもらおうと、玄米コーヒーの商品化を思いつきました。
昨年5月から試行錯誤を続け、じっくり時間をかけて玄米を焙煎することでコーヒーのような苦みを再現。今年3月に「米屋珈琲(コーヒー)」と名付けて販売にこぎ着けました。「コーヒーのような香ばしさと豊かなコクを味わえる」と好評だといいます。
米がもつ甘さや香りも楽しめる
原料は熊本県産の無農薬栽培の玄米のみで、粉末をドリップして味わいます。コーヒーのように色は黒くて苦みもありますが、米の甘さや香りも楽しめます。カフェインが入っておらず、梶谷さんは「子どもや妊婦、授乳中の母親にも安心して飲んでほしい」と話します。
100グラム入りの粉末タイプが税込み1000円、1杯抽出型のドリップタイプが1個200円で、店頭か店のホームページで購入できます。
問い合わせは梶谷米穀店(0120-014-050)へ。
(写真:大野博昭)