フレンチがかおるラーメン店が博多に登場 澄んだスープに自慢の薬味をあわせて
記事 INDEX
- きっかけは、かぼす胡椒
- 看板メニュー「琥珀」と「真珠」
- 細部にこだわった店づくり
福岡市博多区の地下鉄・中洲川端駅から歩いて5分ほどの場所に、一風変わったラーメン店「麺屋 澄々(すず)」がオープンしました。店名の語呂合わせで「鈴」をモチーフにした暖簾(のれん)を掲げ、おしゃれな外観が印象的です。
きっかけは、かぼす胡椒
店を営む北九州市出身の細谷将嗣さんはフランス料理のシェフ。料理人だった父親の影響で高校卒業後に同じ道へ進み、東京で腕を磨いたそうです。ホテルの料理監修や旅館の立ち上げにも携わるようになり、9月10日に自身の店を構えました。
店名の「澄々」は、看板メニュー「琥珀(こはく)そば」と「真珠そば」の二つの澄んだスープに由来します。博多といえば、とんこつラーメンが主流ですが、スープは"幻の地鶏"ともいわれた「天草大王」と若鶏を使用し、フレンチの経験からもヒントを得て作っているとのことです。
コロナ禍でのオープンに不安もあったと語る細谷さん。数ある料理の中で、なぜラーメンを選んだのでしょうか――。きっかけは自宅でつくっていた「かぼす胡椒」でした。この自信作を店でお客さんに味わってほしいと考え、いろいろ試してみた結果、一番マッチしたのが国民食のラーメンだったといいます。
看板メニュー「琥珀」と「真珠」
店自慢の「琥珀そば」(税込み730円)と「真珠そば」(税込み760円)を注文しました。待つこと5分ほど。ヒノキの膳で差し出された器の深さに、目が釘付けになります。この形には理由があり、底が深い器の中にスープの香りが滞留するように考えて作ったそうです。
香りを楽しみつつ、麺をすすると「琥珀そば」は醤油の奥深いうま味が、「真珠そば」は塩のやさしい風味が口に広がります。器に添えられたかぼす胡椒を少しずつ足していけば、味の変化を楽しめます。
器の構造からか、麺の量は控えめに見えましたが、実際に食べてみると思いのほかボリュームがあります。
細部にこだわった店づくり
店のコンセプトは「女性1人でも来やすいラーメン屋さん」。店内は、ラーメン店とは思えないようなモダンな空間です。
オープンまで念入りな打ち合わせを重ね、器や膳に至るまで一つひとつがオーダーメイド。店内にBGMは流れておらず、入口と店内に吊るされた三つの風鈴が涼しげに鳴っています。
「普段使いの店として気軽に入ってほしい」と細谷さん。ラーメン店の隣には、細谷さんが営む洋菓子店「Les joyaux(レ・ジョワイオ)」もあります。
店名 | 麺屋 澄々 |
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所在地 | 福岡市博多区店屋町4-24 |
営業時間 | 平日 11:30~16:00/17:30~22:00 土日・祝日 11:30~16:00 ※不定休 |
公式インスタグラム | 麺屋 澄々 |