SNSで「映える」御朱印が続々と登場 御朱印帳もカラフルに!

大牟田神社で「大蛇山」の切り絵御朱印を手にする柴尾さん(左)と、制作した権禰宜の高尾さん

記事 INDEX

  • 月替わりで新しい絵柄
  • SNSで盛り上がり加速
  • 御朱印帳も個性を競う

 神社やお寺が参拝者に授与する御朱印が、SNSの広がりとともに多彩になっているようです。個性的な御朱印を探してみました。

月替わりで新しい絵柄

 福岡県大牟田市の大牟田神社では、常時約10種類から参拝者が好きな御朱印を選べます。毎月絵柄が替わる「月替わり御朱印」や、切り絵や重ね絵で飾った豪華な「特別御朱印」もあり、夏祭りの山車「大蛇山」や季節の花などが美しく表現されています。初穂料は500~1500円です。


花火を表現した大牟田神社の重ね絵御朱印

 権禰宜の高尾さゆりさんが種類を増やし始めたのは昨年1月。毎月、御朱印を頂きに姿を見せる参拝者がいて、「いつも同じでは申し訳ない」と月替わりを設けることに。切り絵や重ね絵にも挑戦するとSNSで話題になりました。

 神社を訪れた佐賀県鳥栖市の女性はシクラメンが描かれた御朱印を選び、「すごくきれい」とうれしそう。高尾さんは「御朱印で季節を感じてもらえたらうれしい」と笑顔を見せました。


advertisement

SNSで盛り上がり加速

 大牟田神社を案内してくれた神社仏閣ライターの柴尾真理さん(福岡県大野城市)は「この2、3年、デザイン性豊かな御朱印が増えました」と話します。

 御朱印は元々、写経して寺に奉納すると与えられる「納経印」が始まりで、神社にも広がりました。参拝の証しとして寺社名や日付などを墨書して押印するもので、10年ほど前からブームとなって以降、繰り返し足を運んでもらおうと絵柄などに工夫を凝らす寺社が増加。それをSNSに投稿する人も増え、盛り上がりが加速しているといいます。


久留米総社日吉神社が例大祭用に用意した御朱印

 福岡県久留米市の久留米宗社日吉神社では、通常のものに加え、節分などの行事ごとに期間限定の御朱印を用意。11月の例大祭では、風神の切り絵を頒布しました。

御朱印帳も個性を競う

 「御朱印帳」も注目されており、オリジナルを用意する寺社が増えています。

 福岡県太宰府市の太宰府天満宮がセレクトショップ大手のBEAMSと共同制作した御朱印帳は、梅の花と鳥「鷽(うそ)」がモチーフ。毎月25日から頒布し、1冊2500円です。


太宰府天満宮がBEAMSとコラボした御朱印帳

 北九州市門司区の甲宗八幡宮は、表紙に小倉織を使用しています。5色あり、1冊3000円。小倉織は丈夫で「やりも通さない」と武士に重宝がられたことから災難よけの意味も込められています。


小倉織を使った甲宗八幡宮の御朱印帳


マナーを守って!

 御朱印はその場で墨書することが多いですが、前もって用意する「書き置き」も増えており、郵送に応じる寺社もあります。ただ、寺社を訪れて参拝せずに御朱印だけ頂くのはマナー違反。また、初詣などの多忙期には授与しない場合もあります。柴尾さんは「寺社ごとの考え方や方針を尊重して」と呼びかけています。


advertisement

この記事をシェアする