植物園を「蜜」な場に! 福岡市が養蜂を通じた環境教育を計画

巣箱が置かれる福岡市植物園内の遊休地と、ニホンミツバチ

記事 INDEX

  • 福岡市とNPO法人が手を携え
  • 子ども向け体験学習会を計画
  • ワクワクを提供する植物園に

 福岡市は今春から、市植物園(中央区)で園内の花々を蜜源としたニホンミツバチの飼育、採蜜に乗り出します。子どもたちの環境教育につなげ、ハチミツをブランド化して売り出そうと、都市養蜂を展開する市内のNPO法人と手を組みました。公立植物園での養蜂は珍しく、植物園の新たな活用法として注目を浴びそうです。


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子ども向け体験学習会を計画

 博多区を拠点とするNPO法人「博多ミツバチプロジェクト」が、市側に「園には蜜源がいっぱいある」と取り組みを提案。同法人は子どもたちの社会教育活動を支援するため文部科学省が設けた「土曜学習応援団」の登録団体で、市も、観賞中心だった植物園を「体験や憩いの場にもしたい」と賛同しました。

 計画では、園の中央部にある展望台の裏側に広がる遊休地約100平方メートルに今春、巣箱を2、3個設置し、10月頃の採蜜を目指します。子どもの体験学習会を開催し、座学や巣箱の観察を通じて地域の自然環境を知ったり、受粉活動が生態系の維持に与える影響を学んでもらったりする予定です。養蜂に関心を持つ一般向けの「オトナの養蜂教室」も実施することにしています。


ニホンミツバチ

 来園者から「ハチに刺されるのでは?」と心配の声が上がる可能性もあります。ただ、市と同法人によると、ミツバチはスズメバチに比べて攻撃性が低く、さらにニホンミツバチは養蜂の主流であるセイヨウミツバチよりおとなしいとされます。こうした生態について、園内で行う講座で事前に学習する機会を設けるほか、長袖や長ズボンの着用を求め、蚊帳に入って観察するといった安全対策を検討しているそうです。

 10年ほど前からミツバチを飼育する東京都の「夢の島熱帯植物館」(江東区)では、養蜂家の助言も得て安全対策を講じた上で子ども向けに年3、4回、観察会などを行っています。

ワクワクを提供する植物園に


都市養蜂に取り組む「博多ミツバチプロジェクト」のメンバー(2020年10月撮影)

 福岡市と同法人は、採れたハチミツを商品化し、関連商品とあわせて園への寄付者に対する返礼品にしたり、販売して得た利益を活動費に充てたりすることも検討。「植物園産のハチミツ」としてPRしていく予定です。


ニホンミツバチの巣箱から採取したハチミツ(2020年10月撮影)

 園内には今年10月、市民活動の拠点となる新たな多目的スペースやデッキスペースも完成します。市植物園の藤田哲章・運営係長は「花に興味がある人だけでなく、これまで植物園と縁遠かった人も訪れたくなるようなワクワクを体験できる園にしていきたい」と話しています。


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