楽しいマーケットで環境への想いを共有 糸島発のイベントを今年も博多阪急で開催

「THINNING in 博多阪急」のメインビジュアル(THINNING実行委員会・石橋整さん提供)

記事 INDEX

  • 「山を守る」想い
  • 海洋プラごみが変身
  • 糸島のスイーツも

 楽しいマーケットを通して環境の問題に関心を持ってもらう福岡県・糸島発のイベント「THINNING(シニング) in 博多阪急」が7月20日(水)~26日(火)、福岡市博多区の博多阪急1階メディアステージで開かれます。4回目の今年はテーマを「山」から「海」にも広げ、自然と共に暮らす「想(おも)い」の共有を目指します。

「山を守る」想い

 THINNINGは2016年に糸島市で始まったマーケット。タイトルは「間伐」を意味する英語です。糸島市の卸売業、林博之さん(47)が仕事で木工家の人たちと話す中で、「山の問題を知ってほしい」と考え、自身が発起人となりスタートさせました。

 国内の山林は、安価な海外産に押されて国産木材の需要が落ち込んだ影響で、間伐が進まずに荒廃林の放置が問題になっています。林さんは、そうした現状への危機感から、間伐材の流通につながるようなイベントを発案したそうです。


今年のイベントを前に意気込みを語る林さん(左)と龍本さん

 糸島市での初回は、想いに共感する地元の木工家や有名アウトドアブランドなどが出店。「間伐材を使った商品です」といった会話から、来場者に共感の輪が広がり、売れ行きも好調だったそうです。年1、2回のペースで続き、2019年からは博多阪急でも行われるようになりました。


今回展示するクジラのアート作品を掲げる林さん(左)と龍本さん(右)ら(石橋さん提供)

 同店での開催は、林さんのサーフィン仲間だった博多阪急ライフスタイル営業部の龍本典大さん(51)による熱心なアプローチで実現しました。

 それまでも複数の誘いがありましたが、想いに共感してもらえるのか、出店条件が折り合うのか――といった不安から断ってきました。しかし、そんな心配に対して「何とかするから大丈夫」と言い切る龍本さんの熱意に押され、決心しました。


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海洋プラごみが変身

 今回は、海もテーマです。森林に降る雨が河川、そして海洋へ流れていくように、「自然と海にも意識が広がりました」と林さん。期間中は、海洋プラスチックごみで作られたクジラのアート作品が、高級ブランド店の前に掲げられる予定です。


プラごみを使って仕上げられるクジラのアート作品(石橋さん提供)


 参加する8店のうち、林さんの「GOOD DAILY HUNT」は、回収した海洋プラスチックごみから作られた製品のブランド「buøy(ブイ)」を中心に扱います。

 林さんや仲間たちが糸島の海岸清掃で集めたプラごみを、専門業者「テクノラボ」(神奈川県)に送り、加工されてできたキーホルダーや皿などが会場に並びます。他県の海岸で回収されたプラごみの製品もあります。


海洋プラごみから作られた皿やキーホルダーなど(石橋さん提供)

 山に関する企画では、大分県日田市の間伐材と羊毛を使ってブローチを作るワークショップなどが用意されています。

糸島のスイーツも

 糸島の人気スイーツも、会場の楽しみの一つです。糸島市の「またいちの塩」によるプリン「花塩プレーン」や、「わかまつ農園」の「糸モナカ」などが並びます。


「花塩プレーン」(左、450円)と、「糸モナカ」(550円から)(博多阪急提供)

 龍本さんは「関心が高い人ばかりが集まるのではなく、気軽に楽しみながら、山や海の問題に共感してもらえるカジュアルなイベント」とTHINNINGの魅力を語り、「たくさんの人に環境に目を向けるきっかけにしてほしい」と期待しています。

 林さんも「たとえば店頭で作家から商品の話を聞いて、『自然への想いがそれだけ込められているのなら、少し高くても買おうかな』とか、新たなちょっとしたアクションにつながっていけばうれしい」と願っています。


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