抜群の存在感! 街なかを走る「ひよ子」が"故郷"で話題
街なかを軽快に走る大きなヒヨコ!?――。福岡市の「ひよ子本舗吉野堂」が創業125年を記念して作った移動販売車「幸せを運ぶ♪はっぴよカー」が、SNSで「シュールな光景を見た」「テンション上がる」などと話題になっている。
おなじみの"顔"で移動販売
はっぴよカーは、同社の銘菓「ひよ子」をモチーフにした世界に1台だけの車。3月から福岡県内や九州各地のショッピングセンター(SC)、道の駅などで"活躍"している。高速道路のサービスエリアでは、「これで走ってきたの?」と驚かれるそうだ。
快走する"黄色いヒヨコ"を見かけ、スマホを持って手を振る親子や車の助手席から動画を撮る人もいるという。
天候や日差しによって、車体を真ん中から開いて営業。おなじみの「ひよ子」のほか、季節限定の和菓子、焼き菓子など約20種類を販売する。
看板商品はまもなく110歳
東京土産として定着した「ひよ子」だが、実は炭鉱で栄えた福岡県飯塚市の生まれ。飯塚に店を構えていた「吉野堂」の2代目が1912年(大正元年)に作った。饅頭(まんじゅう)によくある丸形ではなく、斬新かつ愛らしい形。苦労の末に生まれた"わが子"への思いから「ひよこ」ではなく「ひよ子」の名になったのだという。
佐賀市のSC「ゆめタウン佐賀」で10月中旬に行った移動販売では、来店客が立ち止まって写真に収める姿が見られた。6歳の息子と訪れた会社員女性(36)は「たまたま買い物に来たら、巨大な『ひよ子』に出会ってびっくりです。子どもも大喜びで、お菓子も思わず買ってしまいました」と笑顔だった。
「ひよ子」は12月に誕生110年を迎える。担当者は「ひいおじいちゃん、ひいおばあちゃんの時代から続く、変わらぬ味を楽しんで」と話している。
はっぴよカーの運行スケジュールは、吉野堂のウェブサイトで確認できる。