「八女茶」を堪能できる特別なディナー 新たな可能性を発信

八女茶を使った料理などを楽しむ簑原市長(右から2人目)ら

 福岡のブランド茶「八女茶」をテーマにした特別なコース料理と八女茶を一緒に楽しむディナーイベント「YAME TEA PRESTIGE NIGHT」が、福岡市中央区の高級ホテル「ザ・リッツ・カールトン福岡」で開かれ、招待された関係者らが八女茶を使った食事を味わった。

「食」として楽しむ

 世界に向けて福岡から八女茶を発信し、お茶として飲むだけではない八女茶の可能性を知ってもらおうと、八女茶の生産者や関係団体などでつくる八女伝統本玉露推進協議会が主催し、同ホテルが協力。同ホテルのレストラン「VIRIDIS」の山中賢二シェフが、八女茶を活用したフルコースのディナー料理を創作した。

 3月下旬に行われたイベントには、福岡県八女市の簑原悠太朗市長やホテル関係者、報道関係者ら約20人が出席。開会のあいさつで、簑原市長は「急須でお茶を飲む人が減る一方で、海外では抹茶の需要が多いといった緑茶を取り巻く変革期を迎えている。食として味わうことで、八女茶の新たな可能性を見いだせると期待している」と述べた。

日本茶の「革命」を


会場で提供された主菜とお茶


 出席者たちは、「唐泊恵比須かき」を八女伝統本玉露のジュレやフロマージュブランとともに楽しむ前菜や、パウダー状のほうじ茶やトリュフジュースソースなどで味わう県産カモ肉のローストの主菜、紅茶の品種「べにふうき」のクリームを添えた「デコ八女」のジェラートなど約10品を試食。料理とともに、最高級の八女茶やスパークリング煎茶のほか、お茶を使ったカクテルも振る舞われた。


 急須に入れて飲む緑茶の消費量が減る中、同協議会では、2023年の八女茶発祥600年に合わせてワインボトル入りの八女伝統本玉露を開発するなど、世界に向けた八女茶のブランド化を推進してきた。

 八女茶農家でもある同協議会役員の原島政司さん(63)は「イベントを通して、飲食店で八女茶を使った料理や、料理と合わせた色んなお茶を提供する飲食店が増えるとうれしい。お茶の世界が広がることで日本茶の『革命』が起きてくれると、生産者にとって励みになる」と話していた。


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