鉄道ファンらの支援でブルトレの雄姿よみがえる 福岡・貝塚公園で公開スタート

よみがえった「ナハネフ22」の前で笑顔の高橋さんと坂井君

 福岡市東区の貝塚公園に保存展示されているブルートレインの客車「ナハネフ22」が、鉄道ファンたちの熱意によって修復され、装いを新たにした車体の公開が3月20日に始まりました。資金集めに奔走した東京都の会社経営者・高橋竜さんと、福岡市立香椎浜小の坂井利優(かずま)君に、福岡市長の感謝状が贈られました。

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全国554人から支援集まる

 貝塚公園のナハネフ22は1990年、JR九州から福岡市に無償貸与されました。高橋さんは2005年発行の鉄道雑誌で車両の劣化を知り、2012年に約350万円の私費を投じて修繕。福岡市はそれをきっかけに、高橋さんがガイドを務める一般公開イベントを年2回開くようになりました。車体のさびが再び目立つようになり、イベントに毎回参加していた坂井君が「何か手伝えませんか」と高橋さんに申し出たことから、今回の修復計画が具体化しました。

ナハネフ22
1965年頃、博多―東京駅間を結んだ寝台特急「あさかぜ」などに使われ、1970年代後半には門司港―西鹿児島駅(現・鹿児島中央駅)間を結ぶ寝台急行「かいもん」としても活躍した。1987年頃に廃車となり、国内では現在、貝塚公園と鉄道博物館(さいたま市)で1両ずつが一般公開されている。


傷みが目立つ車体に手を添える坂井君

 高橋さんは2019年9月にクラウドファンディングで修繕の資金集めを開始。坂井君は公園に手書きのポスターを貼るなどしてPR活動を手伝い、約2か月で554人からの支援が集まりました。さびなどが目立つ外装を塗り直す費用は約1100万円。クラウドファンディングで約560万円が寄せられ、不足分は高橋さんが補いました。


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「客車が笑っているみたい」

 今回の修繕は、外装の塗り直しや腐食部分の補修で、列車の製造・修理などを手がける「司機工」(東京)が2月に着手。国鉄時代に使われた特殊な塗料を再現し、車体のクリーム色のラインも急行時代の2本から、特急時代の3本に戻しました。


劣化が進んだ修復前の車体

よみがえったナハネフ22


 支援者限定で3月20日に予定していたお披露目イベントは、新型コロナウイルスの影響で中止になりましたが、東区の山方浩区長が19日、よみがえった車両の前で、福岡市長の感謝状を2人に手渡しました。


 高橋さんは「今後は車両を利用して維持費を補える仕組みが必要」と話し、坂井君は「きれいな姿になってよかった。客車が笑っているよう」と喜んでいました。



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