マイクラの木の下で!天神に新たな待ち合わせスポットが誕生
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早くも話題のピクセルツリー(360度カメラで撮影)
記事 INDEX
- 「ワンビル」の一角
- 都心に緑のアート
- 笑顔が弾ける場に
「マイクラのBGMが脳内再生された」「一瞬頭が???ってなりますね」「ゲームの世界にいるみたい(笑)」――。福岡市・天神に2月はじめに設置されたオブジェが、SNSなどで話題になっている。
「ワンビル」の一角
人気ゲーム「マインクラフト」の世界から"移植"されたような「ピクセルツリー」という名のオブジェは、4月の開業に向けて準備が進む「ワン・フクオカ・ビルディング(ワンビル)」の南側の一角にある。
制作したのは、アルゼンチン出身の世界的アーティスト、レアンドロ・エルリッヒさん。現実と仮想世界を組み合わせたアート作品で、構想から2年を経て、天神の街なかにお目見えした。
大小2000個以上の立方体を組み合わせた高さ5.7メートルのピクセルツリー。アルミやステンレスで作られた"木の葉"は、どこかリズミカルで柔らかな印象を与える。「見ているだけで楽しくなる」「バーチャルのバグが生じたみたい」といった声が寄せられるのもうなずける。
軽やかな緑を基調とした“ほっこりオブジェ”は、思わず二度見するほどに道行く人を引きつける。海外からの旅行者を含む多くの人が足を止め、スマートフォンや一眼レフカメラを向けていた。
都心に緑のアート
整備を進める西日本鉄道(福岡市)は、完成前にもかかわらず「想定した以上に話題になっている」と話す。現在は、ツリー全体のバランスを見ながらキューブを取り付けたり、床のタイルを設置したりと、周辺の整備が行われている。
「ルービックキューブを集めたみたいね」。明るい声に振り向くと、書道の展覧会を見るために福岡市西区から友人と訪れたという冨田博美さん(63)の姿があった。
バスを降りてすぐ、鮮やかな緑が目に留まり、引き込まれるように足を運んだという。「森をイメージしたのかしら。都心にアートと緑が共存しているようですてきですね」
ワンビルのコンセプトは「創造交差点」。このツリーをはじめ、ビルのあちらこちらに、おしゃれな意匠がちりばめられているという。訪れる人を「ワクワク」「ドキドキ」させ、新しいものを生み出し続ける場にしたいという思いが込められているそうだ。
カメラマンにとっても、やはり胸躍る被写体だ。天神の中心部に現れた意外性あるアート作品を、どう1枚に収めるか――。頭の体操をするように向き合ってみた。
ブロックの玩具にも見える立方体の背景に、規則正しく並ぶビルの窓を置くのはどうだろうか、街路樹に紛れさせてみようか、浮き雲と絡めたら面白いかも――。謎解きに挑戦するように、寒さを忘れて夢中になった。
笑顔が弾ける場に
福岡市の再開発促進策「天神ビッグバン」により、刻々と姿を変えていく街では、西鉄福岡(天神)駅の北口改札そばに巨大スクリーン「ソラリア・ダイガメン」(縦9メートル、横8メートル)が登場したばかりだ。
ピクセルツリーの周囲には360度の円形ベンチが設置されるという。「ダイガメン」とともに新たな待ち合わせスポットとして、たくさんの「笑顔」が弾ける場所になることだろう。