金明孟宗竹で「タケノコのまち」PR!香春町でJA部会が活動中

縞模様が特徴的な金明孟宗竹

 福岡県香春町の採銅所地区には、孟宗竹が突然変異した「金明孟宗竹(きんめいもうそうちく)」の群生地があります。黄色や、黄色と緑色の縞(しま)模様が特徴で、群生地を管理するJAたがわ採銅所園芸部会は、タケノコ掘りイベントなどを通じて「タケノコのまち」をPRしています。

「突然変異」が群生

 金明孟宗竹は、全体が黄色で一節おきに太い条線が入った「金明竹型」と、節間全体に黄色と緑色の細い条線が入った「縦縞型」の2種類があるといいます。採銅所の群生地にはその両方が混在しています。


採銅所地区に広がる群生地

 群生地は約3ヘクタール。採銅所地区の林道を車で進むと、「金明竹林案内板」と駐車場が現れます。県外に転居した土地所有者の依頼で、同部会が2010年から竹林を管理しています。毎年1月から春先のタケノコの時期まで週2回、間伐や下草刈りを行っています。


金明竹林の案内板

 金明孟宗竹の群生地は、福岡県久留米市の「高良山のモウソウキンメイチク林」が1974年に国の天然記念物に指定されました。同県岡垣町では92年、全国最大規模の群生林が見つかっています。ただ、全国的に群生地は珍しく、西日本を中心に数えるほどしかありません。

町の特産に復活!


群生地を守り、地域おこしに生かしている部会のメンバーら

 同部会は「金明孟宗竹で、タケノコを町の特産として復活させよう」と計画。群生地に看板や駐車場を整備し、毎年4月に地元の幼稚園児らにタケノコ掘りを体験してもらっています。また、町外の人も抽選で参加できるイベントを開いています。


タケノコ掘りイベントを楽しむ参加者


 今年は4月20日にイベントを開催。地元のタケノコ掘り名人が案内役となり、県内外の家族連れら30人が楽しみました。同部会の粟﨑勍一(けいいち)さん(77)によると、香春町産のタケノコは、地表から2、3センチほどに穂先を出したもののみを掘り出しているため、ゆでるときに米ぬかを入れなくてもえぐみがないそうです。


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