輝くシニアの祭典! うきは市で「ばあちゃんの学校」初開催

「ばあちゃんの学校」のチラシ

10月19日、「るり色ふるさと館」で

 シニア世代が持つ可能性に目を向けてもらおうと、高齢者によるファッションショーなど様々な企画を集めたイベント「ばあちゃんの学校」が10月19日、福岡県うきは市の「るり色ふるさと館」で開かれる。参加するのは、好きなことに生き生きと取り組む女性ら。主催者は「シニアの輝く姿を見てほしい」と呼びかけている。

自作の服でランウェーを

 高齢者の働く場の創出などに取り組む会社「うきはの宝」(うきは市)などの主催で、今回が初開催。メイン企画のファッションショーでは、60~90歳代の女性10人がモデルになり、ドレスや久留米絣(かすり)の洋服、着物をリメイクしたシャツなどを身につけてランウェーを歩く。


ファッションショーで着る服やバッグを身につけ、笑顔を見せる本田さん

 春日市の本田喜久美さん(78)は、自作の服で参加する。若い頃から手芸が好きで、働きながら夜間に洋裁学校に通って基礎を学び、15年前に手芸用品店「布の店スフレ」を息子の妻と一緒に開店した。

 今年7月頃から、インスタグラムに「kiiの部屋」の名前で、自作の服を着用した動画を投稿し始めたところ人気となり、現在のフォロワーは11万人。「明るい服を着てみたくなりました」「元気になります」などのコメントが寄せられる。

 「私もコメントから元気をもらっている。手作りすることやおしゃれをする楽しさを伝えられたらうれしい」と本田さん。ショーへの出演のほか、洋服やバッグの販売なども行う。

「最高齢」女性ドラマーも

 日本最高齢の女性ドラマーと称する「ChaBaBa(チャババ)」こと、福岡市南区の倉田和加子さん(84)は、バンドを率いてライブ演奏する。ドラムソロや、レッド・ツェッペリンの「天国への階段」も披露する。

 保育園の副園長として働きながら、72歳でドラム教室に通い始めた。2018年からライブ演奏するようになり、「老人よ!大志を抱け!!」などのオリジナル曲では歌詞も手掛けた。コロナ禍の20年からユーチューブに動画を投稿すると、再生回数が150万回を超えたものも。


本番に向け練習に励む倉田さん

 昨年末から今年9月下旬にかけて、大腸がんの手術や治療など入退院が続き、今回のイベントが復帰後の初ステージになる。体重が10キロ減り筋力も落ちた体で全身を使うドラムは負担も大きいが、「100歳までドラムをたたくことが目標。年齢に関係なく、『やればできる』『なせばなる』ということを見せたい」と意気込む。

 当日は、女性たちが作った郷土料理のコンテストやシニア向けの美容サービス体験会など様々なイベントが予定されている。「うきはの宝」社長の大熊充さん(45)は「年を重ねてもできることはたくさんあることを多くの人に知ってもらいたい。老若男女、誰でも気軽に足を運んでほしい」と話す。

 午前10時~午後5時、入場無料。問い合わせは、うきはの宝(0943-76-9688)へ。


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