「恋のくに」筑後市の胸キュン物語 魅力発信へ"絵本"を制作

筑後市ホームページで公開しているオリジナル絵本の表紙

 全国でも珍しい「恋の神様」で知られる恋木神社がある福岡県筑後市で、観光振興に取り組んでいる「恋のくに観光実行企画委員会」(城崎嘉展委員長、37人)は、同市の魅力を広めようと、オリジナル絵本「恋のくにちくごものがたり」を制作した。製本はせず、市のホームページで7月から公開し、紙芝居としても利用できるようにしている。

「はね丸」が恋を探しに

 絵本は、市の公式キャラクター「はね丸」が、神の国から筑後に降り立ち、恋の意味を探る旅に出る物語。野菜や果物のキャラクターに出会い、もらった種を植えて育てるうち、親切にされて感謝したり、スポーツを頑張っている姿を見たりして、胸が「キュン」とする体験を繰り返す。

 胸がときめくたびに、木がどんどん育って、大きな森になり、「恋のくに ちくご」が生まれる。はね丸は、恋は胸がキュンとなったり、優しい気持ちになったりすることでもあることを知る。

野菜や果物のキャラも

 委員会の委員たちがアイデアを寄せ合い、久留米市のデザイナー荻原孝弘さんが全体を監修した。


絵本制作に携わった(左から)野田さん、城崎さん、梅野さん


 はね丸以外には、「のだぎり」のペンネームで活躍する筑後市のイラストレーター野田隼人さんが、絵本のために創作したナス、イチゴ、ブドウ、トマト、ナシをモチーフにしたキャラクターたちが登場する。野田さんは「子どもたちが楽しめて、地元の農業も応援するために、代表的な産物をキャラクターにした」としている。


 文章の校正などを担当した九州大谷短大(筑後市)表現学科の梅野智美講師は「絵本は優しい色遣いになっているので、見た人の心に染みるのではないか」と期待を込めた。


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