年齢・性別を問わずに夢中「大人の人形遊び」


記事 INDEX

  • ドールと過ごす時間
  • 写真スタジオも人気
  • 大人のレベルに進化

 子どもの頃、人形で遊んだ思い出がある人は多いだろう。大人になっても楽しめるし、大人ならではの遊び方もある。

ドールと過ごす時間

 9月中旬、福岡市中央区の雑居ビル3階にある「気まぐれかふぇ・ばぁー」で、10人ほどの客がくつろいでいた。テーブルには大小の人形(ドール)。水色のドレスを着た銀髪の人形はミニサイズのソファに腰掛け、おそろいのベレー帽をかぶった男女ペアの人形もある。テーブルには客が注文した紅茶やケーキも置かれ、人形とティータイムを楽しんでいるかのようだ。


店内では撮影もできる


 店では客が自分の人形を持ち込み、互いに見せ合ったり情報交換したりできる。店長の中里とき子さん(66)が「ドールと一緒に過ごせる場所があれば」と2019年に営業を開始。東京や大阪などから訪れる客もいて、常連客の女性(32)は「ここは気兼ねなくドールと一緒にいられるし、ドールオーナー(持ち主)同士で交流できる」とほほえんだ。

 人形に手を加え、自分好みにする人もいる。北九州市小倉北区の「ジーストア小倉」は、専用の売り場を設けて約1800点を販売。人形用のドレスやかつら、バッグなどはサイズ違いでそろえ、ボタンやフリルなど細部まで作り込まれている。


ジーストア小倉で販売されている人形用のグッズ

 肘や膝の関節を曲げられる手足などの付け替え用パーツもあり、店の担当者は「手持ちの人形のパーツを交換し、色々な動きをさせて実在感を出すのが人気」と説明する。


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写真スタジオも人気

 福岡市早良区の写真館「photo studio melochi(フォトスタジオ メロチ)」はアンティーク家具などを置く高級感のあるスタジオで、人形の撮影にも利用を呼びかけ、ドールオーナーの合同撮影会も開く。


人形の撮影もできるスタジオ(提供:photo studio melochi)

 3時間7000円からで、複数の人形を持ち込み服やパーツを交換しながら撮影する客が多いそうだ。代表の中村瞳さん(33)は「ドールをSNSにアップするのも楽しみの一つのようです」と話す。


スタジオで撮影された写真(提供:TowA、人形はオビツ製作所などのパーツを使用)

 飯塚市の「Photo Studio TowA(トワ)」もアラビア風の装飾、障子や畳のある和室など現在6タイプのスタジオがある。客の要望で2年前からドールオーナーの利用を受け入れ、個人や団体客が撮影に訪れるという。1時間3000円から。

大人のレベルに進化

 着せ替え人形「リカちゃん」の発売元タカラトミーは2015年、大人向けブランド「リカ スタイリッシュドールコレクション」をスタート。街中で見かけるような流行の服をそろえ、30~50歳代を中心に売れている。

 日本玩具文化財団の佐藤豊彦理事長(61)は、価値観の変化で性別や年齢にとらわれずに人形で遊ぶ大人が増えたと指摘。「縫製技術の進歩で人形向けの服や靴などの品ぞろえが増え、大人の趣味にふさわしいレベルになったことも大きい」と分析する。

クールさ魅力 広告とコラボ

 大人向け人形の一つが2001年に誕生した「momoko DOLL(モモコドール)」だ。北九州市出身のアートディレクター真鍋奈見江さん(55)がプロデュースした身長27センチの着せ替え人形で、クールな表情が人気を呼び、販売した服は約480種にのぼる。


限定Tシャツを着たモモコドール(提供:ペットワークス)

 モモコドールは食品や自動車の広告にも出演。17年には福岡市の菓子メーカー「東雲堂」が販売する二○加煎餅(にわかせんぺい)とコラボし、限定のドール用Tシャツなどを販売した。20年には2タイプの男子ドールも誕生。真鍋さんは「時代を反映する点はドールの面白さの一つ。男女関係なく遊んでもらえたら」と話した。

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