まばゆい!大きい!かわいい! ユニークな「猫スポット」を探訪
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記事 INDEX
- 輝く招き猫
- 巨大オブジェ
- 漱石ゆかり
「2」が三つ並ぶ2月22日は、「にゃん・にゃん・にゃん」の語呂合わせで「猫の日」。楽しい記念日を前に、各地の一風変わった「猫スポット」を探してみた。
輝く招き猫
福岡県中間市の丘に立つ月瀬八幡宮には、全身を計約4万個のクリスタルガラス粒で覆われた招き猫2体が輝いている。
月瀬八幡宮は室町時代に築かれた「猫城」の跡にある。猫城は何度攻められても落ちなかったと伝わり、城名は丘の形が猫に似ていることや、「敵が攻める時は高く、城から攻め下る時は低く感じられ、猫の背のよう」であることに由来したとされる。
招き猫を制作したのは地元のジュエリーデザイナー・千手あづささん(71)。「『落ちない城』にちなんだ合格祈願の猫で地域を活性化したい」とクラウドファンディングなどで約120万円の制作費を集めた。1体、横58センチ、高さ38センチで、直径8ミリほどのガラス粒を一つずつ貼り付け、2021年5月に奉納した。
宮司の佐野正靖さん(53)によると、評判を聞いた受験生や家族が訪れ、まばゆい姿に驚くという。「輝く猫にあやかって合格を勝ち取ってほしい」とほほえむ。
巨大オブジェ
巨大な猫彫刻3体が集うのは、大分県豊後大野市の「朝倉文夫記念公園」だ。朝倉文夫(1883~1964年)は同市出身の彫刻家で、猫をモチーフにした作品を数多く残した。
朝倉の母校・東京芸術大の後輩らが2018年から21年にかけて、大分県産の杉やクヌギを使って「巨大寝ころび招き猫」(横幅約10メートル)、「おまもり子猫」(高さ約2メートル)、「立ち上がる猫」(高さ約2.7メートル)を次々と制作。公募で「福猫ふくにゃん」「あいにゃん」「あさにゃん」と命名された。朝倉文夫記念館の担当者は「巨大猫を通じて多くの人に朝倉文夫を知ってもらえれば」と話す。
福岡市博多区の宿泊施設「WeBase博多」の入り口にも巨大な猫の像がある。現代美術作家・ヤノベケンジさんの作品「SHIP’S CAT」。愛称は「ニャーピー」で、銀色の宇宙服を着ているようにも見えることから「宇宙猫」などとも呼ばれ、SNS映えするスポットとして人気を集める。
総支配人の高木友子さんによると、猫は古くから船に乗り、ネズミを捕食することで疫病を防ぎ、船を守ってきたことに由来。「港湾都市の博多にふさわしい施設のシンボルです」と説明する。
漱石ゆかり
文豪・夏目漱石の小説「吾輩は猫である」の主人公も猫だ。漱石が旧制第五高等学校(現・熊本大)の英語教師として一時期を過ごした熊本市には、中央区から西区にかけて作品にちなんだ「わが輩通り」があり、漱石像や猫のオブジェが点在している。
通りに面した熊本信愛女学院の校門前にあるのは小説に登場する雌猫「三毛子」の石像で、前に本を開いた知的な姿。ほかに大柄な雄猫「車屋の黒」などがあり、漱石ファンや愛猫家を喜ばせている。
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