モノを売るよりコトを売れ 閉館前イムズで最後の大アーカイブ展を開催中

記事 INDEX

  • 「コト消費」の先駆け
  • 吹き抜けでサプライズ演出
  • 挑戦し続けてきた歴史

 8月31日で閉館する福岡市・天神のイムズで、創業から32年間の歴史を振り返る「大アーカイブ展」が開かれています。平成の時代に「モノ」から「コト」へと変容する消費スタイルを先取りした"尖った"イムズの精神を垣間見ることができます。


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「コト消費」の先駆け


1989年創業時のポスター(左)と現在のポスター

 イムズは1989年4月12日に開業。天神エリアの「情報発信基地」をコンセプトに掲げ、地下2階から地上8階までの吹き抜けを生かした巨大ツリーハウスの展示など、現在につながる「コト消費」の提案に先進的に取り組んできました。閉館へのカウントダウンが進む今年7月には、積み木を積み上げた高さでギネス記録に挑戦するなど、数々のサプライズも生まれました。


イムズの吹き抜けに設置された高さ約10メートルのツリーハウス(2011年6月27日撮影)


 コト消費へのこだわりは開業当時の新聞記事からも伝わってきます。オープン当日の読売新聞の朝刊は「ショールームの運営が課題」と題した記事を掲載。記事では、情報発信型の施設がテナントの7割を占め、「商品販売は、むしろ副次的なもの、としている」と、関係者の意気込みを紹介しています。

 さらに「福岡の国際化の手助けになる自信を持っている」との関係者の談話も掲載。福岡市では市制100周年を記念するアジア太平洋博覧会(よかトピア)を開催していたこともあり、アジアの拠点都市化を意識したコメントもありました。


イムズの開業について報じた1989年4月12日の読売新聞朝刊

 イムズ開業の半月前には近隣に西鉄系の商業施設「ソラリアプラザ」、1999年には渡辺通りを挟んだ向かいに「ソラリアステージ」がオープン。ライバル店が互いにエールを送る懸垂幕を掲げるなど、企業の垣根を越えて天神を盛り上げてきました。


西鉄系の施設に掲げられた懸垂幕(2019年2月15日撮影)


挑戦し続けてきた歴史


イムズの歩みを振り返る年表

 イムズのラストを飾る大アーカイブ展では、館内各所でイムズの歩みを紹介。メイン会場のイムズプラザ(地下2階)では、新聞や雑誌の記事で足跡をたどる「イムズ32年間の歴史年表」や、2004年から九州各地の風土や文化を発信してきた「九州ぐらし展」の資料を展示しています。


吹き抜けに展示された歴代のポスター

 3~7階には過去のポスターを掲げ、メイン会場と合わせて約160枚を紹介しています。6階では、創業から2010年まで発行したイムズのオリジナルフリーペーパー「ims paper」「ims mail」「ims clip」を展示しており、手にとって読むこともできます。


イムズとの思い出を語る古場館長

 イムズの古場治館長は次のように語ります。「イムズは高感度で大人な情報を発信してきました。吹き抜けを利用したツリーハウスや尖った内容のポスターなど、数々のサプライズ企画が思い起こされます。『記憶に残るエンディングにしよう』を合言葉にやってきました。最後までイムズらしさを体感してもらいたいです」



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