JR九州櫻燕隊 鉄道員の一糸乱れぬ舞で「地域を応援」

 鉄道員ならではの動きと衣装で観客を魅了する異色のダンスチームがある。JR九州の運転士や客室乗務員、車両整備士らが踊る「JR九州櫻燕(おうえん)隊」で、今月に北九州市で開催された「わっしょいYOSAKOI北九州」でも優勝するなど、各地の祭りで注目を集めている。

北九州の大会で優勝!

 8月6日の「わっしょいYOSAKOI北九州」に登場した櫻燕隊のメンバーは、オリジナル曲「勇櫻舞進(ゆうおうまいしん)」に合わせてダイナミックなダンスを披露。一糸乱れぬ動きで、参加25チームの中から優勝を勝ち取った。


「わっしょいYOSAKOI北九州」で踊りを披露したJR九州櫻燕隊

 櫻燕隊は2011年3月の九州新幹線の全線開業を機に、同年7月に結成されたJR九州の公式よさこいチーム。チーム名は九州新幹線の「さくら」と「つばめ」にちなみ、20~40歳代のメンバー約40人全員が、九州各地の駅や車両基地などに勤務する社員だ。

衣装や動きにこだわり

 社員で構成するだけに、随所にこだわりがある。踊りの振り付けには指さし確認や敬礼などを盛り込み、音楽にも汽笛や列車の走行音を活用。紺の羽織と帽子、白手袋は国鉄時代の制服をイメージしたデザインだ。

 踊りのレベルも高く、鹿児島市の「かごしま春祭大ハンヤ」や大分市の「豊の国YOSAKOIまつり」で計20回大賞に輝くなど、上位常連として知られるチームに育った。札幌市で行われる国内最大規模のよさこいイベント「YOSAKOIソーラン祭り」でも「40人未満の部」で過去3回大賞を受賞し、今年6月には人数制限のない部門に挑戦して敢闘賞を受賞した。


一糸乱れぬ動きで踊りを披露する

 メンバーにダンス経験者はほとんどおらず、業務のため全員集まる機会もめったにないという。動画を撮影して動きを確認したり、オンラインで助言しあったりしながらチームワークを維持している。

 今後は、「YOSAKOIさせぼ祭り」(10月22日、長崎県佐世保市)、「豊の国YOSAKOIまつり」(11月3日、大分市)、「ふくこいアジア祭り」(同18、19日、福岡市)などに出演を予定している。鉄道事業本部勤務で櫻燕隊隊長の池内康太さんは、「これからも、踊りを通じて地域のにぎわいづくりに貢献していきたい」と意気込んでいた。


advertisement

この記事をシェアする