福岡市東区で飲酒運転の車によって幼い3児の命が奪われた事故から8月25日で18年となり、同区で飲酒運転ゼロを目指す県民大会が開かれた。
県民大会は県や県警などが2016年から毎年開いており9回目。同区のなみきスクエアで約300人が参加し、服部誠太郎知事が「飲酒運転の撲滅には全ての県民に思いが届き、取り組みの輪が広がることが大事」と呼びかけた。飲酒運転事故で我が子を亡くした大庭茂弥さん(77)と山本美也子さん(56)も「二度と悲しい遺族を増やしてはいけない」などと訴えた。
県警によると、24年1~7月の飲酒運転事故は56件(前年同期比7件増)で死者は1人(同3人減)。飲酒運転の摘発件数は884件(同1件増)で、うち109件が条例で義務化された通報による摘発だった。
3児死亡事故当時、県警運転免許管理課管理官だった大江久則さん(76)は現在、県庁で毎月、酒気帯び運転の疑いで摘発や警告を受けた人らが受講するプログラムで講師を務める。「事故から18年たっても飲酒運転はなくならない。撲滅まで活動を続けたい」と話した。