ユネスコ(国連教育・科学・文化機関)の無形文化遺産「戸畑祇園大山笠」の振興会は3月2日、北九州市戸畑区の九州工業大で定期総会を開いた。区役所前に山笠が一堂に会するメイン行事「競演会」について、2025年は7月26日に実施することを決めた。
日向氏が振興会新会長に
戸畑祇園大山笠は200年を超える歴史があるとされ、高さ約10メートルのピラミッド状の提灯(ちょうちん)山笠で知られる。無形文化遺産には2016年に登録された。
総会では、元知事の麻生渡氏が振興会長を退任し、戸畑活性化協議会の日向祥剛氏が新会長に就任する人事案を承認。子どもたちがおはやしの練習成果を披露する「戸畑祇園ばやし研究競演会」は、7月20日に催すことも決定した。メイン行事の競演会で先頭を切る「当番山」の交代式は、5月下旬の日程で調整する。
24年は、競演会に参加する4地区のうちの1地区が、振興会の組織体制への不満から山笠を出さなかった。日向新会長は閉会後、「今年は全ての山笠がそろった、楽しく勇壮な祭りにしたい」と述べた。