福岡県柳川市と市観光協会、西日本鉄道(福岡市)などは、増え続けるインバウンド観光客らの利便性を高めるため、スマートフォンを使って音声と文字で川下り観光を楽しめる多言語翻訳アプリ「オーディオガイド」の運用を始めた。
同市の観光客数は、新型コロナウイルス感染の影響が出る以前の水準に回復している。海外からの観光客も韓国、台湾を中心に増加傾向が続いているという。
オーディオガイド「柳川・川下り」では、英語、中国語、韓国語に加え、国内の観光客も利用できるよう日本語で音声と文章、豊富な写真と動画で川下りコースの見所ポイントを紹介している。
最初に「川下りをする前に」で、柳川の古くからの歴史や特色、掘割が多い理由、戦後に環境汚染が進んだ掘割を市民らが再生させたことなどを説明し、川下りに関する関心を持ってもらう。掘割とコース沿いの「水門」「柳川城」「御花」や独特な漁法の「くもで網」など8か所の見所も紹介しており、乗船中だけでなく、下船後も現場を体感しながら楽しむことができる。
西鉄は「西鉄で行く柳川」を担当。約18分間の動画と多言語で、西鉄と柳川のつながりなどを紹介している。
観光協会の担当者は「電車に乗る前から、アプリを利用してもらい、柳川への理解と期待感を高めてもらいたい。新しい観光振興の手段としても多くの人に利用してほしい」としている。
アプリの利用は無料。問い合わせは、柳川市観光協会(0944-88-9027)へ。