<鉄路ノート>JR吉都線 黄金の秋へ絶景を駆ける

稲穂が色づき始めた盆地の中を、白いディーゼルカーが走っていく。背後には、雄大な霧島連山を望む。 JR 吉都(きっと)線は、吉松駅(鹿児島県湧水町)と都城駅(宮崎県都城市)を結ぶ全長61.6キロのローカル線。宮崎線として、1912年(大正元年)に吉松駅から宮崎県の小林町(現・小林)駅間が開通した。13年(同2年)に都城駅まで延伸。32年(昭和7年)に吉都線へ改称された。 霧島連山の北側を回り込むように走る列車の車窓からは、高千穂峰を始めとした山々を楽しめる。全線でトンネルが一つもないことも特徴だ。 2019年からは、沿線自治体でつくる協議会が「吉都線サポーター」を募集。現在は約1100人が登録し、魅力発信や駅周辺の清掃などを行っている。 (写真:木佐貫冬星) <読売新聞 西部夕刊 20...

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