【山口】和木町が街の幸福度ランキング1位 中国5県で
不動産大手の大東建託(東京)が中国5県を対象に調べた2023年の「街の幸福度ランキング」で、山口県和木町が初めて1位に輝き、全国でも6位に入った。コンビナート企業からの税収を背景に、子育て支援といった充実した行政サービスや交通の利便性の良さが好評価を得たとみられる。
同社が19年から毎年、中国地方の20歳以上の居住者を対象にインターネットで調査した。19~23年の5年間で計約4万4000人が1~10点で評価した幸福度を集計し、回答者が50人以上の自治体で順位付けした。
同町は71.7点を獲得。これまでは回答者が50人に満たず選外だったが、今回は53人が「家族と不自由のない生活を送っている」「やりがいのある仕事をしている」などと回答した。
人口約6000人の同町は県最東端に位置し、岩国市や広島県と隣接する。面積10.58平方キロ・メートルで県内の19市町で最も小さい。瀬戸内海側にはコンビナートが広がる一方、約26ヘクタールの敷地にキャンプ場などを備える「蜂ヶ峯総合公園」といった憩いの場もある。
町は、小中学生の給食費や、18歳までの医療費を無償化するなど、子育て支援に力を入れてきた。
調査を行った同社賃貸未来研究所の宗健・麗沢大教授(都市計画)は「安定した仕事がある上、企業の固定資産税で町財政に余力がある」と指摘。「ショッピングセンターや新幹線・在来線が止まる駅、空港も近く、交通と生活利便性が高いことが背景にある」と分析した。
町の担当者は「うれしく思っている。さらに施策を充実していきたい」と話している。
県内のほかの市町では、下松市が16位(66.9点)、光市が25位(66.3点)、山口市が27位(66.2点)と続いた。