【長崎】平和への祈りを込めて島原でコンサートと特別展
長崎市・平和公園の平和祈念像を制作した長崎県南島原市出身の彫刻家・北村西望(1884~1987年)の生誕140年にあたる今年、広島市の声楽家、村上彩子さんらが7月、記念のコンサートや特別展を島原市で企画している。
北村西望 生誕140年
村上さんは、戦没音楽生の慰霊コンサートを開くなど、歌で平和の発信に努めている。20年来の友人で、島原高出身のアートコーディネーター・橋場あい子さんが芸術大学の卒業研究に平和祈念像を取り上げるなど、北村西望への思い入れが強いことから、西望生誕140年と島原城築城400年にあわせ、今回の企画を思い立った。
コンサートは7月21日午後1時、島原文化会館で開演。北村西望研究者による特別講演の後、村上さんと島原高合唱部が「島原の子守唄」を一緒に歌う。
5月30日には同高で村上さんと合唱部員の顔合わせと初練習があり、合唱部長で3年の生徒は「平和への祈りを込めて歌いたい」と話した。
7月20日~8月25日には、西望記念館のある島原城内の観光復興記念館で、平和祈念像未公開デッサン画を含む北村西望生誕140年特別展も開かれる。
村上さんは「西望さんは出征したお弟子さんを亡くしており、無念の思いが強くあったと思う。被爆地・広島の出身者として、その思いを引き継ぎたい」と意気込んでいる。