【佐賀】ビームスと伝統が融合 嬉野に期間限定ストア

 全国で衣料品などのセレクトショップを展開する「ビームス」(東京)が、伝統的な文化を未来につなぐプロジェクトに取り組んでいる。プロジェクトの一環で佐賀県嬉野市の和多屋別荘では、有田焼などの陶磁器を宝石に見立てたジュエリーなどを販売する期間限定ストアが開かれている。10月15日まで。


焼き物を宝石に見立てたジュエリー


 ビームスのクリエイティブディレクター佐藤幸子さんが監修。プロジェクトでは、有田、伊万里、唐津、武雄、嬉野の五つの窯元の陶磁器をベースにしたブランド「HIZEN jewelry(ヒゼンジュエリー)」や、国の重要無形文化財である久留米絣(かすり)を取り入れたリラクシングウェアのブランド「CATHRI(カスリ)」を展開する。このほか、兵庫県の地場産業である皮革を、Tシャツなど様々なアイテムにした「HYOGO LEATHER(ひょうごレザー)」も監修している。


久留米絣を取り入れたワンピース


和多屋別荘で15日まで

 和多屋別荘のストアでは期間中、焼き物を生かしたピアスやネックレス、指輪など「HIZEN jewelry」の84点のほか、絣とデニムを組み合わせたワンピースといった「CATHRI」の衣料品など100点、「HYOGO LEATHER」の36点を販売する。


レザーのTシャツ


 焼き物を提供している肥前吉田焼の窯元「224ポーセリン」の辻諭社長は「佐藤さんは必ず現場に足を運び、窯元や作家の得意なものを見つけてイメージを膨らませる。アプローチやアイデアが面白く、私たちにとっても刺激になる」と話している。

 パリのイベント出展など海外での展開も目指しており、佐藤さんは「日本で長く育まれている文化を、ファッションというフィルターを通して後世に残していきたい」としている。


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