【山口】マツダ、電池工場の新設へ県・岩国市と協定調印

 マツダ(本社・広島県府中町)が山口県岩国市に新設する電気自動車(EV)向けの電池組み立て工場について、県と同市と同社による建設協定の調印式が9月4日、県庁で開かれた。同社は岩国工場の投資規模について約950億円に上ると明かし、県によると、県内に誘致した企業の投資額としては過去最高という。

EV向け 投資規模950億円


協定書にサインした(左から)福田市長、村岡知事、毛籠社長

 同社によると、岩国工場は岩国市通津にある旭化成建材の工場跡地の約19万平方メートルに建設する。本社の隣接工場と防府市の2工場の中間地点に位置していることなどから、適地と見込んだという。

 着工は2025年11月の予定で、27年度中の稼働開始を目指す。生産能力は年10ギガ・ワット時で、フル生産時の従業員は約400人を見込んでいる。

 調印式には、村岡嗣政知事と岩国市の福田良彦市長、マツダの毛籠(もろ)勝弘社長が出席し、それぞれ協定書に署名した。


調印式で握手する(左から)福田市長、村岡知事、毛籠社長

 村岡知事は「歴史的な大きなプロジェクト。未来に向かって成長する分野で、地域経済を引っ張っていただけるよう支援したい」とあいさつ。福田市長は「雇用や地域経済への波及効果を期待したい」と述べ、毛籠社長は「岩国工場で生産される電池は、将来に向けたマツダの戦略を支える極めて重要なベースとなる。県と岩国市の雇用拡大と経済発展に貢献していく」と力を込めた。


advertisement