新しい西鉄春日原駅にみんなで壁画を 春日市が制作費を募る
まちに愛着を持ってもらうシンボルにしたい――。福岡県春日市は、線路の高架化に伴って建て替え工事が進む西鉄天神大牟田線・春日原駅に、子どもたちによる絵画などをデザインした壁画を設置する計画を進めています。その制作費に充てる寄付の受け付けをクラウドファンディング(CF)型のふるさと納税で1月15日に始めました。
愛着を育むシンボルに
西鉄の春日原駅は通勤・通学などで多くの市民が利用しています。春日市は、住民や出身者らの”思い”を集めた壁画で新駅舎を飾り、地域への愛着と一体感を高めたい考えです。
壁画は、3階建て新駅舎の2階改札内、高さ約2.5メートル、幅約8メートルのスペースに設置する予定。まちを俯瞰(ふかん)したような下絵に、子どもたちが描いた人や乗り物などの絵を組み合わせてデザインし、一つの作品を完成させるとのことです。
壁面デザインに採用する絵画は、市と市教委が開いているコンクール「弥生の里児童画大賞展」の作品から選びます。今回は「わたしたちの未来~自由に描こう、思いのままに~」のテーマで募集したところ、市内外から2000点を超える応募がありました。入選作から市内の小学生による30点ほどに絞り、壁画に配置していくそうです。
現在、下絵のデザインと並行して、子どもの絵の選考を進めています。4~5月頃に新駅舎で壁面の工事に取りかかり、7月頃のお披露目を予定しています。
CF型ふるさと納税で
市は、このプロジェクトに多くの人に関わってもらいたいと、ふるさと納税のポータルサイト「さとふる」(3月29日まで)と、「ふるさとチョイス」(4月14日まで)で寄付を募っています。目標金額はそれぞれ100万円です。
返礼品はなく、春日市民でも申し込め、寄付をすると税控除の対象になります。デザインや設計の費用は西日本鉄道が負担し、市が拠出する工事費の一部に今回の寄付金が充てられます。
寄付は市役所の窓口でも受け付けており、法人の協力も求めています。
市道路管理課の担当者は「未来への懸け橋になるような壁面にしたい。将来、自分も制作に関わったと、家族や友人に自慢してもらえたらうれしい」と話しています。