暮らしに合わせて広がる楽しみ「花のサブスク」 選んで届いて日常に彩り

サブスクの利用客に花の説明をする目野さん(右)

記事 INDEX

  • おうち時間の癒やしに
  • ポストに花の「便り」
  • 生産者の意欲向上に!

 定額料金制「サブスクリプション(サブスク)」を利用して、花を定期的に受け取るサービスが広がっている。1日1本ずつ選べたり、自宅に季節の花が届いたり。暮らしに合わせて花を楽しむ方法として定着しつつある。

おうち時間の癒やしに

 3月の金曜日の夕方、福岡市・天神の西鉄福岡(天神)駅そばの生花店「Hibiya-Kadan Style 天神TOIRO店」に、仕事帰りの客が次々に立ち寄っていた。福岡市の会社員、森菜奈さんは、店先を彩る切り花のうち20種類ほどの中からピンク色のガーベラを1本選び、「花は生活を明るくしてくれます」とほほえんだ。


花を選ぶサブスク利用客

 店を運営する「日比谷花壇」(東京)は、2019年から全国各地の店舗でサブスクを導入している。客が店で好きな花を選ぶ方式で、本数や回数に応じて月額1085~1万7465円の6コースある。森さんが利用しているのは、毎日1本を持ち帰れる月額2185円のコースだ。同店を訪れる客の半数以上がサブスク利用者で、副店長の目野恭子さんは「コロナ禍のおうち時間を花で癒やしたという声もありました」と説明する。


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ポストに花の「便り」

 北九州市小倉北区の生花店「フローラルポート」も、2019年からサブスクを始めた。専用の花瓶を店に持参すると、スタッフが選んだ旬の花を入れてもらえる。3か月3000円で、1日約50人が利用しており、オーナーの福田智雪さんは「昼休みに来店して職場に飾るという方もいます」と話す。


ポストに届く「ブルーミー」の箱入りの花

 「店に通うのは大変」という人は、自宅に届けてもらうこともできる。「ユーザーライク」(東京)が全国展開するサービス「ブルーミー」は、全国の花店と提携し、利用者の自宅に近い店から週に1回配達される。1回550円と880円のコース(いずれも送料別)は花がポストに投函(とうかん)され、不在時でも受け取れる点が人気だそうだ。

生産者の意欲向上に!

 仏壇などの花に特化したサービスもある。オンラインショップ「Hana Prime(ハナプライム)」の「お供え花プラン」では、仏壇の左右に置けるよう、キクなどの花束が毎回2束届く。計約10本1500円(送料込み)からで、離れて暮らす高齢の親のためにと契約する人もいる。


「ハナプライム」のお供え花

 福岡は花の栽培が盛んで、県内の切り花産出額(2019年)は全国2位の101億円にのぼる。一方、21年の家計調査では、福岡市の切り花への年間支出額は1世帯あたり4672円で、全国の都道府県庁所在地で最も少なかった。

 福岡県花卉(かき)農業協同組合の藤川勝利・市場統括部長は「花は『ぜいたく品』『プレゼント用』と思われがち。サブスクが普及して日常で楽しむ人が増えれば、生産者の意欲も上がる」と期待を寄せる。

職場を和ます観葉植物も

 オフィス向けに観葉植物を貸し出すサブスクもある。職場の雰囲気を和ませるだけでなく、来客などの印象を良くする狙いもあるようだ。

 ホームセンターのグッデイ(福岡市)は、昨年11月からスタート。会議室やエントランス、休憩室など場所に合う植物を配置し、水やりや剪定(せんてい)といったメンテナンスも手がける。料金は広さなどに応じて設定しており、例えば休憩室を月額2万2000円で緑化する場合、大小の鉢7個に造花や雑貨なども組み合わせる。


オフィスを飾るグッデイの観葉植物

 これまでに、食品会社や自動車販売店などが利用。グッデイを運営する「嘉穂無線ホールディングス」の小澤慶太郎・経営企画部長は「観葉植物があることで職場が豊かになり、家でも植物を愛する人が増えたらうれしい」と話していた。

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