サウナを巡って御朱印を集めよう 福岡市の会社がアプリ開発
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記事 INDEX
- 訪問記録をコレクション
- オタクの本を読んで発案
- サウナを通じハッピーに
福岡市の企業が、サウナを巡って各施設の”御朱印”を集めるアプリ「Safrie(サフリエ)」を開発しました。神社仏閣に参拝する際と同じように、サウナを訪れた記録を御朱印としてコレクションできるのが特長で、少しずつ利用者を増やしています。
訪問記録をコレクション
アプリを開くと、サウナがある全国の施設が地図上に表示されます。検索も可能で、施設の種類や休憩スペースの有無などを条件にした絞り込み機能もあります。
Safrieに加盟している施設は地図上にオレンジ色で示されます。加盟店を訪ね、そこでQRコードを読み込むと、施設オリジナルの御朱印が手に入ります。アプリの利用者同士がフォローする機能もあり、サウナを楽しむ活動「サ活」やサウナの後に食べる「サ飯」の投稿を共有することもできます。
施設によっては、5回訪問すると入館料割引やドリンクチケットなどのサービスを受けられるところもあります。アプリを開発した「Safrie」代表の冨井洋佑さん(26)は「書家の協力を得て制作するなど御朱印のクオリティーにはこだわりました。御朱印を集めたいという人に訴えかけ、施設の集客につなげたい」と話します。
オタクの本を読んで発案
冨井さんがアプリの構想を練り始めたのは、フリーランスで飲食店のIT支援に携わっていた2021年末。「オタク経済圏創世記 GAFAの次は2.5次元コミュニティが世界の主役になる件」(日経BP)という本に出会ったことがきっかけです。
本では、日本のアニメやゲームが世界的に人気を集めて国境のないコミュニティーが形成され、第三者の理解を超える巨大な経済圏が築かれていることが論じられていました。
高校生の頃からサウナー(サウナ愛好家)で、仕事で悩んだときもサウナに救われてきたという冨井さん。その本を読み、「オタク文化」を「サウナ」に置き換えたビジネスを考えつきます。
「自分の知らないオタクという世界で、たくさんのお金が回っている。サウナの世界でも同じようなことが何かできるのでは」。コレクションする楽しさを中心に据えたアプリの開発を始め、2022年7月に公開しました。
サウナを通じハッピーに
アプリのダウンロード数は2000を超え、加盟店は福岡県内を中心に約20施設になりました。今年1月22日には、那珂川市の「グランピング五感」で、テントサウナなどを体験するイベントを開催し、イベント限定の御朱印を配布。サウナーの間でも認知度は高まってきました。
今後は、サウナ―による利用だけでなく、企業の福利厚生の側面からもアプリを広げていきたいと考えているそうです。「施設にはそれぞれ魅力があり、それを伝えるのが使命だと思っています。サウナを通じて世界中がハッピーになるきっかけをつくれれば」と冨井さんは話しています。