七隈線新駅「櫛田神社前」伝統も発信

 福岡市は12月17日、延伸工事を進めてきた市地下鉄七隈線天神南―博多駅間約1.4キロの開業(来年3月27日)まで100日となったのを記念し、新駅「櫛田神社前駅」(福岡市博多区祇園町)の駅舎内を報道陣に公開した。同駅周辺には「キャナルシティ博多」などの商業施設や、九州最大の歓楽街・中洲地区があり、市民や観光客らの利便性が向上する。


木目柄の天井などが特徴の櫛田神社前駅


 延伸事業は、博多駅から市南西部に地下鉄を直結させることや、都心部の混雑緩和などを目的に2013年度に着工。約587億円をかけてトンネル掘削や櫛田神社前駅の工事などを実施してきた。16年11月に博多駅前で発生した道路陥没事故の影響により、当初計画から2年遅れで開業する。

 櫛田神社前駅は地上1階、地下4階建て(延べ9447平方メートル)。同駅舎内には、博多人形を始めとする地元の伝統工芸品を展示。櫛田神社の大イチョウをイメージした木目柄の天井など、博多の歴史や文化を感じられるように設計した。センサーが人を感知し、ボタンを押さずに乗れるエレベーターも採用している。市は1日に1万4000人の乗降利用を見込んでいる。


3000A系車両と併せて公開された

 17日に記者会見した高島宗一郎市長は「地下鉄が福岡の発展、人流に果たす役割は大きい。開業を楽しみにしてほしい」と話した。


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